5日に行われたFIFAワールドカップ・アジア予選で、日本代表は敵地でオーストラリアと対戦し、0-1で敗れた。
すでにワールドカップ本大会出場を決めていた日本は、俵積田晃太や平河悠、佐野海舟らを先発させるなど新戦力をテスト。
そして終了間際、一瞬の隙からオーストラリアが右サイドを突破してクロスでチャンスを作り、アジズ・ベヒッチが見事なシュートを決めた。
この結果、1-0で勝利したオーストラリアが勝点3を獲得し、最終節で大敗しない限りワールドカップ出場が決まるという非常に有利な立場となった。
そして、試合後にはオーストラリア代表で先発出場したアレッサンドロ・チルカーティが公式のインタビューに対して以下にように話していた。
パルマで鈴木彩艶とともにプレーしている彼は今季前十字靭帯断裂の大ケガを負ったが、なんと7ヶ月半で回復して奇跡の復帰。ワールドカップ予選最後の2試合に間に合わせてきたという選手である。
「言葉が出ないよ。ただただ、とても幸せだとしか言えない。少し感情的になっているよ。
長い間努力をして、怪我から戻ってきたばかりでプレーした。そして、まだ100%ではないにせよ、ワールドカップへの出場のチャンスは99%位になったと思う。夢が叶ったようだ。
怪我をしてからの7ヶ月は厳しいものだった。どのような状態で復帰できるのか、そもそも復帰できるのかどうかもわからなかった。ただ、幸運にも僕は以前よりも良い状態だと感じられているよ。
日本代表チームはこれまで良い試合をしてきた。ベンチから出てくる選手たちすらも、素晴らしいプレーをした。今日は欠場している選手が多かったけど、僕はそう思う。
彼らは誰にも劣らないチームだ。素晴らしい選手たちのグループだ。僕は鈴木彩艶といっしょにプレーしているから分かる。
彼らはみんなすごい選手たちなんだ。偉大なメンタリティがあって、素敵な人々だし、非常に優秀だ。
だから、彼らに立ち向かうためには多くのことをやらなければならなかった。どれだけ厳しい相手であるかは分かっていたし、決して何かを譲ってはくれないチームだからね。
人々は『日本はすでにW杯出場を決めているじゃないか』というかもしれないが、日本人のメンタリティは『常に勝つために戦う』というものだ。どんな状況にあってもね」
鈴木彩艶とチームメイトだからこそ日本代表の凄さを知っているというチルカーティ。W杯予選突破がほぼ決まった状況となり、インタビュー中にも涙を堪えきれない様子だった。