[第104回全国高校サッカー選手権大会2回戦、東海学園高(愛知県代表)0-6 神村学園高(鹿児島県代表)、31日、神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場]
2回戦が31日に関東各地で行われ、この日が初戦となった神村学園高は、東海学園高に6-0で大勝。3回戦進出を決めた。
J1のFC町田ゼルビアへ内定が内定しているFW徳村楓大(ふうた、3年、神村学園中)は、後半のスタートから途中出場して、武器である足下のテクニックを生かしたドリブルで違いを生み出し、チームの勝利に貢献。
6発大勝も、自身のプレーには満足せず
だが、試合後の表情は晴れていなかった。
6-0の大量得点で初戦を飾った神村学園だったが、チームのエースである徳村は試合後、悔しさをにじませた。
「途中から入って、流れを変える意図だったんですけど、ゴールという形で(流れを)変えられなかったので悔しいです。自分の得意な形でシュートまで行けたんですけど、それが形にならなかったので、満足していません」
後半から左ウィングに入った神村学園高の背番号11は、相手のギャップでボールを受け、カットインからのシュートやラストパスでチャンスを演出した。
「(自分の武器は)ドリブルやスピードを生かしてアタックすること。得意な形でゴールを決め切るのは、次の試合で意識してやりたい」
神村学園高は、今年7月から8月にかけて開催された全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会(インターハイ)で優勝。
同大会での活躍が評価された徳村は、9月に町田の練習に参加し、11月7日に同クラブへの入団内定が発表された。
9月の練習参加では、来季からポジション争いをすることになる日本代表FW相馬勇紀からアドバイスを受けたという。
「『もっとはがしていい』とか、『ボールを持ったら自分でやっていいぞ』みたいな、そういう話をしました」
その後、ほかのJリーグクラブからのオファーもあった中で、「代表クラスの選手が多くいる中で、そういう選手と日々トレーニングをしてたら、成長できると思った」と、町田行きを決めた理由を語った。
今大会、徳村は夏冬連覇を目指す優勝候補のプロ内定選手として、大きな注目を浴びながらピッチに立つ。
「注目されていると思うんですけど、まずは自分のパフォーマンスをしっかり出して、見ている人を楽しませられるようなプレーを意識してやりたい」
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神村学園は、来月2日午後0時5分からUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで、水口高と対戦する。
今大会注目のドリブラーは、「もちろん、夏冬2冠は狙っていますが、去年の選手権は県(予選)で負けて出ていないので、チャレンジャーとして一戦、一戦を大事に戦っていきたい」と、静かに闘志を燃やした。
史上6校目となる夏冬2冠へ、エースの覚醒が期待される。
(取材・文・写真 縄手猟)

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