17日に放送されたテレビ静岡のサッカー番組『サカろう』に、日本代表の森保一監督が出演した。
この日のテーマは「戦術進化で問われる修正能力」。
番組冒頭、「現代サッカーでは試合中の修正力が強く求められているが、対応は難しくなっているのではないか」という問いに対し、森保監督は「今も昔も、修正は常に求められてきた」と語る。
昔と違い、現代サッカーではより詳細なプレーに関するデータが得られるようになったが、森保監督は最新のデータによる分析も活用しつつ、「客観的なデータと自分の目で見た主観の両方を踏まえた判断が重要」と強調した。
修正に関する議論の中で、「森保監督は、あえて試合中に修正を加えないこともあるのでは?」と尋ねられると、「私の脳を見ているようだ」と笑いつつ、「修正しない判断もある」と認めた。
森保監督曰く、もちろん勝利を目指すのは大前提だが、修正の有無については「その試合で何を試すか」が判断材料になるという。
たとえば前半に苦しんだディフェンダーがいた場合、すぐに交代させるのではなく、後半も引き続き起用することがある。それは選手自身が再チャレンジする中で、失敗から学び、成長する機会になるからだと説明した。
勝利だけを追い求めるのではなく、「その時々の目的やチャレンジを考慮して判断している」と語る森保氏。
結果と育成、どちらも見据えた柔軟な決断こそが、日本代表監督の強みなのかもしれない。