「体育館練習に逃げてた…」黒田剛監督、青森山田高校時代に体育館練習をやめて雪中サッカーをさせたワケ

「体育館練習に逃げてた…」黒田剛監督、青森山田高校時代に体育...の画像はこちら >>



2025年の天皇杯で初優勝を遂げた町田ゼルビア。



2023年に就任した黒田剛監督のもとでJ2優勝、初のJ1昇格と躍進を見せてきた。



55歳の黒田監督は、異色の経歴の持ち主。大阪体育大学を卒業後、ホテルマンを経て、2015年に青森山田高校サッカー部の監督に就任(前年はコーチ)。2022年まで率いた同校を高校三冠に導くなど強豪校に育て上げると、プロチームの指揮官に引き抜かれた。



その黒田監督がラジオ関西の『ハートフルサポーター』に出演し、自らのキャリアなどについて語った。



「(青森山田高校サッカー部の監督はプロ経験もある前任者たちが多かったため)



プロでもやったことのない人間が、お前なんか若造に何を教えれるんだっていう。青森行ってもそんな感じでした。



グラウンドもほとんどサッカー、ラグビー、ハンドボールで3分割して使って。砂だらけの水溜まりだらけの…。ゴール裏にはラグビーポールも立って、ゴールをまともに置けないようなグラウンドで(部員数)18人ぐらいからのスタートでしたよね。



(長靴での雪上トレーニングは)やってたんですけど、少ない時はね。だけども徐々に人数も少しずつ増えてきて、20人、30人になった時に、体育館に自分は逃げ始めてというか、逃げたと言ってもいいぐらい。



選手権もちょっと出るようになって。

1年目から出たんですよ、監督1年目から出て、2年目は負けて、3年目から26年連続出たんですけど。



そしたらね、やっぱり選手権前に雪降られるとすごくストレスがあって。で、体育館練習に逃げてたんですけど、それがやっぱりよくなかった。ハンドボール用のゴールでやるじゃないですか、フットサルみたいなね。



そうすると選手権前にそんなことばっかりやってると、例えば、ペナルティエリア内でのミドルシュートとか、振り向き様のシュートとかクロスとか、全然出てこないんですよ、現象として。



それがね、もろに出てくるんですよ。サッカーに戻った時、変な癖がついて。あ、これはダメだなって気づくのにやっぱり10年ぐらいかかりましたね。10年かかった。



雪中サッカーでやり始めて、割と強くなりながらもまた10年かかり、20年はもうほとんど挫折の時期かなと」



青森の冬は雪が降り積もるため、全国高校サッカー選手権大会を前に体育館での練習に取り組む時期があったそう。ただ、ミニコートのような狭い環境でのプレーに慣れてしまう問題に気付き、やめたとのこと。



また、黒田監督は教員経験がプロ監督として役立っているとも語っていた。



「高校の教員もやってたから、20年ぐらいやって。卒業生も5回出してるし…。



(中略)今となってはこの教員(生活)約30年がすごいためになったなと、生かされるなと。



先生口調で喋る指導者ってあんまりいないと思うんですけど、(町田のプロ)選手たちからはなんか学校の授業聞いてるみたいだって(笑)だから逆に新鮮なのかもしれないです。



結構サッカーの話をする人たちは多くいると思うんですけど、サッカー以外とか精神的なところとか世の中の道理の問題だとか。



しかも高校サッカーの話なんか普通プロだったら聞きたくもないでしょ、所詮アマチュアだろと。



でも、やっぱり理に適った話だとか根拠のある話だと耳を傾ける選手たちも多い。それがね、今回の天皇杯なんかでもすごく生きたところもあって…」



なお、町田は、来月開幕するJリーグ百年構想リーグに向けて名護キャンプを開始。



名将・黒田剛監督が育て上げた「最強青森山田」の5選手



また、2月にはAFCチャンピオンズリーグ・エリートの戦いも控えている。



筆者:井上大輔(編集部)

編集部おすすめ