
サッカーは世界的なスポーツであり、オリンピックの中心的な種目でもあるため、ドーピングに対しても厳しい制限が行われている。
選手は市販されている薬もあまり摂取することができないため、風邪や軽い怪我の治療でも非常に慎重な判断が求められるという。
先日はチェルシーのウクライナ代表FWミハイロ・ムドリクがドーピング検査で陽性反応を示し、最大で4年もの出場停止処分を受ける可能性があると伝えられている。
今回は『Planet Football』から「ムドリクだけじゃない、ドーピング違反で処罰を受けた有名選手」をご紹介する。
ポール・ポグバ
国籍:フランス
フランス代表やマンチェスター・ユナイテッドなどで活躍したポール・ポグバ。ユヴェントスでプレーしていた際、2023年8月に行われた試合のあとに実施されたドーピング検査で陽性反応を示した。
テストステロンレベルが異常であったことから暫定的に出場停止処分を受け、その後Bサンプルも陽性になったことで4年もの活動禁止を言い渡されている。
ただ、その後の裁判によってそれは18ヶ月に短縮されており、今年3月からプレーが可能になっている。現在は南野拓実が所属しているモナコへの加入が濃厚だと伝えられている。
アンドレ・オナナ

国籍:カメルーン
バルセロナの下部組織に所属していたことで知られているカメルーン代表GK。現在マンチェスター・ユナイテッドでプレーしている彼は、2021年に長期の出場停止を言い渡されている。
アヤックスからのステップアップが噂されるなか、2021年2月に禁止薬物フロセミドが検出されたことにより、彼は12ヶ月もの出場停止処分を受けた。
オナナは「妊娠中の妻の薬を服用してしまった」と説明し、その結果出場停止期間は9ヶ月に短縮されている。ただ、キャリアのピークを迎えようとしていた彼にとって非常に大きなダメージになってしまった。
エドガー・ダーヴィッツ

国籍:オランダ
オランダ代表の中盤で活躍したハードワーカーで、ゴーグルをつけてプレーする姿が非常に印象的だったダーヴィッツ。
2001年5月にアナボリック・ステロイドの一種である禁止薬物ナンドロロンが検出され、さらにその数ヶ月後にノランドロステロンとノルエチオコラノロンが検出されたため、16ヶ月の出場停止を言い渡された。
ただ、当時のセリエAでは多数のドーピング違反者が頻発していたこともあってか、彼の出場停止は最終的に4ヶ月まで短縮され、あまりキャリアに大きな影響をもたらすことはなかった。
アドリアン・ムトゥ

国籍:ルーマニア
アドリアーノ、中田英寿とともにパルマで「トリデンテ」と呼ばれる伝説的な3トップを組んだルーマニアの怪童ムトゥ。イタリアでの活躍から高い評価を受け、2003年にチェルシーへと引き抜かれた。
ロマン・アブラモヴィッチ氏による資金注入を受けたクラブで有望なスタートを切ったが、その後就任したジョゼ・モウリーニョ監督と対立し、2004年にはコカインの摂取が発覚。7ヶ月の出場停止を受けた。
また後に所属したフィオレンティーナでも復活の兆しを感じさせていた際に禁止薬物に陽性反応を示し、半年間ピッチから離れることになった。豊かな才能をドーピングで台無しにした選手の一人だと言われる。
ディエゴ・マラドーナ

国籍:アルゼンチン
サッカーの歴史上最も偉大な選手の一人であるディエゴ・マラドーナ。ドーピングがこのスポーツ全体を揺るがした事件において、主人公となったのは彼であった。
1991年、彼が神様のように崇められていたナポリでのドーピング検査でコカインを摂取していたことが明らかになったほか、練習への欠席やマフィアとの交際疑惑、隠し子問題などが報じられ、多くのバッシングを受けることになった。
15ヶ月の出場手一緒分を受けた彼はナポリを追われ、その後セビージャ、ニューウェルス・オールドボーイズ、ボカ・ジュニオルスでプレー。ただ、1994年のワールドカップで再び禁止薬物エフェドリンが検出されたため大会を追放され、そのまま国際試合でのキャリアを終えている。