J2の水戸ホーリーホックは19日、ドイツ2部に所属するハノーファー96のU23チーム(※2024-25シーズンは3部に所属)へ期限付き移籍していたDF松田隼風が、ハノーファー96へ完全移籍することになったと発表した。

松田隼風は2003年10月2日生まれの22歳。

JFAアカデミー福島で中高の6年間を過ごし、2022年に水戸でプロ入り。1年目からJ2で12試合に出場すると、U-20日本代表として参加した2023年のU20アジアカップやU-20ワールドカップでも、左足の正確なキックが持ち味の左サイドバックとして攻撃に厚みを加えた。

水戸とハノーファーは、選手育成を目的とした3年間のパートナーシップが2023年7月1日にスタートし、その業務提携に含まれる条項の一つとして、松田がハノーファーのU23チームへ期限付き移籍、2シーズンを通してチームの主力としてプレーし、完全移籍に相応しい成長と活躍をしたことが評価された形になる。

以下は関係者のコメント。

松田隼風

「この度、ハノーファー96へ完全移籍することが決定しました。このハノーファーでの2年間は4部リーグ、3部リーグを経験させていただき、日本とはまた違ったハードでスピーディーな環境に身を置きながら、日々成長を目指して取り組んできましたが、その結果を完全移籍という形で報告できることを大変嬉しく思います。

そして、このパートナーシップを実現させてくださったJX金属株式会社様、TANIOBIS GmbH様には改めて感謝いたします。U20W杯に出場したことで海外への想いがより強くなった自分にとって、水戸ホーリーホックが海外クラブへと橋渡ししてくれたことで、自分の可能性も無限に広がりました。

これからも更なる高みを目指して、ヨーロッパで努力を重ねていきますので、これからも『水戸から世界へ飛び立った松田隼風』を応援していただければ幸いです。

最後に、2年前にケーズデンキスタジアム水戸で皆さんと約束したことは忘れていません。いつかまた、この水戸ホーリーホックのユニフォームを着てプレーしたいと思っています。その日を楽しみに、また世界で戦ってきます!」

西村卓朗GM

「この度、松田隼風選手がハノーファー96へ完全移籍することが決定しました。

まずはこれまで松田隼風選手の育成に携わっていただいた指導者をはじめとする多くの関係者の皆様、ご家族の皆様に感謝申し上げます。2年間の期限付移籍を経て、彼の海外への挑戦は、成功したと言える結果になりました。

多くの皆様のご理解とご支援のもと、『J2経由ヨーロッパ行き』というルートを整備してまいりましたが、いよいよ完全移籍となり、ハノーファー96の選手として、本格的にヨーロッパでの挑戦が始まります。水戸ホーリーホックのファン・サポーター、パートナー企業、行政関係者の皆様にこれからも、松田隼風選手の挑戦と成長を温かく見守っていただけると幸いです。

最後になりますが、JX金属様、TANIOBIS GmbH様にはこの提携の後押しをいただき、改めて感謝を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました」

水戸ホーリーホックとハノーファー96の業務提携は、水戸のトップパートナーであるJX金属のグループ会社、TANIOBIS GmbH(※本社はドイツ・ゴスラー市、国内拠点が茨城県常陸大宮市)が両クラブのパートナーになることで実現したもの。

今季J2で現在2位と、堂々のJ1昇格争いを繰り広げている水戸。今回の松田の完全移籍は、クラブとしてのさらなる成長に向けた一つの大きな実績となりそうだ。

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