
[天皇杯3回戦、J1湘南ベルマーレ 0-1J1清水エスパルス、7月16日、神奈川・レモンガススタジアム平塚]
湘南は延長戦の末に清水に0-1で敗れ、天皇杯から姿を消した。
この日、左サイドで先発出場した高卒ルーキーMF石橋瀬凪(せな)は果敢なドリブル突破からチャンスを演出。
19歳ルーキーは復調への起爆剤になれるか
19歳がつめ跡を残した。
この日、ホームに清水を迎えた湘南は左サイドに高卒ルーキーの石橋を抜てき。今季ここまで公式戦3試合に出場していた背番号20は、勇猛果敢な姿を披露した。
果敢なドリブル突破を披露した石橋(右)「久しぶりのスタメンだったので結果がほしかった。満足はしていませんが、自分の特徴である高い位置でのドリブルは何回か出せたと思います」と得意のドリブル突破を繰り返した。
育成年代はヴィッセル神戸U-12、U-15でドリブルを磨き、神戸弘陵学園高へ進学。今季よりライトグリーンのユニフォームに袖を通し、J1第18節アルビレックス新潟戦(1●2)でJリーグデビューを果たすと、6月4日のJリーグ杯プレーオフラウンド第1戦のJ2ジュビロ磐田戦(2○0)でプロ初スタメンを飾った。
ルーキーは勢いそのままにスタメン奪取したかったが、同月11日の天皇杯2回戦J3・FC岐阜戦(2○0)を最後に試合から遠ざかっていた。

石橋は「あまり試合に絡めていない状況でも、腐らずに練習からやってきた。その成果なのかは分かりませんが、きょうみたいに堂々とやれたのは良かったです」とピッチ上で躍動した。
ワイドの位置でボールを受ければ、積極的に突破を試みた。
石橋らサイドアタッカーを筆頭に攻め立てた湘南イレブンは、試合を通じて16本ものシュートを放ったが、得点できず。延長戦前半16分にコーナーキックからのヘディングで失点し、そのまま0-1で天皇杯敗退が決まった。

ルーキーは「まだまだ足りない」と反省点を口にした。
「自分のドリブルで一番の武器にしているのは縦突破ですが、なかなかできない部分が多かった。縦を警戒してくる相手にでも、そのまま縦へ行けるようにやっていきたい。
チームとして得点力が課題の中で、きょうは攻めていたしシュートも打てていた。自分はまだ出場して得点に絡んでいないので、チャンスを生かせるように、もっと練習したいと思います」
J1第22節終了時点で17位に沈む(20チーム中)湘南は、次節今月19日午後7時からホームでJ1セレッソ大阪と対戦。サポーターに公式戦5試合ぶりの勝利を届けたい。

「勝ちが少ない中で、自分もまだまだ改善できると思います。チームの勝利に貢献できるように頑張りたいです」と活躍を誓った石橋が、復調への起爆剤になってみせる。
(取材・文・写真 浅野凜太郎)