23日に行われたJ1第31節柏レイソルとサンフレッチェ広島の試合は、スコアレスドローに終わった。この日は「審判交流プログラム」の一環で、カタールから招へいしているモハメド・アハメド氏が主審を務めた。
日本からは荒木友輔氏がカタールへ赴き、22日に行われたアル・アハリ・ドーハとアル・ラーヤンの試合を裁いた。
カタールの現地紙『アル・ラーヤ』の取材を受けた荒木氏は、この交流プログラムを「非常に貴重な機会」と称賛した。
同氏は「この審判交流プログラムは、異なる文化やサッカースタイルを体験する絶好の機会であり、審判の視野を広げ、意思決定の柔軟性を高めてくれる。
国際舞台での能力向上に直結するとともに、カタール人審判との知識や経験の交換を通じて、自分の強みや改善点を知ることができました。この有益な交流が今後も続くことを心から願っています」と述べた。
また、カタールリーグの雰囲気について聞かれた荒木氏は「運営は非常にプロフェッショナルで、組織面も優れています。カタールはワールドカップを開催した国であり、試合やイベントの運営水準は非常に高いです」とコメント。
同リーグのレベルについても「予想以上に高かったです。チームは戦術的にしっかりと組織されてい、攻撃のテンポも速く、選手の個人技も印象的でした。そのため、審判は常に高い集中力を維持する必要がありました」と振り返った。
公式戦の審判に加えて、カタールサッカー協会の審判部の活動にも参加した荒木氏。
「カタールサッカー協会の審判部が、審判の質を高めるために精力的に取り組んでいる姿勢に感銘を受けました」とし、「この大きな努力は、他国にとっても素晴らしい模範になると思います」と締めくくった。
Jリーグは、レフェリングのレベルではまだ欧州に引けを取っているとされている。今回のこのようなプログラムを通じて、アジア全体の審判のレベルが向上することを期待したい。