昨シーズンのAFCチャンピオンズリーグ・エリートで話題となった韓国1部の光州FC。

その中でもヴィッセル神戸を敗退に追いやる決勝点を挙げ、日本でも注目を浴びたのがアルバニア代表FWヤシル・アサニだ。

今夏は横浜F・マリノスへの移籍も噂されていた30歳は、今月4日にイラン1部エステグラルが同選手の獲得を発表した。

しかし、光州は「まだ合意に至っていない」としてアサニ退団のリリースはしていない。

今年12月に光州との契約が満了するアサニは、「契約満了6カ月以内に選手が所属チームの同意なしに他チームと自由交渉ができる」というボスマンルールに則って、クラブと協議をせずにエステグラルと契約したとされている。

これを光州は「信頼の問題だ」と指摘し、チームに相談をせずに退団を表明したアサニに対して怒りをあらわにした。

そのような中、アルバニアメディア『Panorama』は10日、「韓国クラブの復讐は続き、ヤシル・アサニはチーム名簿から消えた」と報じた。

同日に行われた光州と浦項スティーラーズのリーグ戦で、アサニはベンチ外となった。

これをめぐり、アサニの母国であるアルバニアのメディアは「光州はアサニの決定に不満を抱いて報復措置を取った。アサニはチームの中心選手であるにもかかわらず、2週間連続でメンバーから除外された」と、アルバニア代表FWを2試合連続でベンチ外にした光州の対応を痛烈に批判。

さらに同メディアは「アサニは、今すぐイランのエステグラルに移籍できるように光州と合意しなければ、数カ月間大変な時期を過ごすことになる」と危機感を示した。

だが、光州を率いるイ・ジョンヒョ監督は、アサニをリーグ戦のメンバーから外した理由について、体調不良により練習を欠席していたためだと説明した。

韓国メディア『聯合ニュース』の取材に応じた同監督は「来週からトレーニングに参加させることにした。とにかく、準備ができたら試合に出せばいい」と話し、アルバニアメディアの報道を否定した。

アサニをめぐる韓国メディアの一連の報道に、ネットユーザーからは「でも、光州の行政的ミスは今回が初めてじゃない」「フリー移籍ができる選手に、移籍金をかけて売ろうとする球団」などと、光州の不透明な対応に対して懐疑的なコメントが寄せられた。

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