
J1で3連覇を狙うヴィッセル神戸は、セットプレーでも強さを発揮している。昨シーズンはJ1でセットプレーから最多の得点を奪った。
その神戸は2023年にプレミアリーグのアストン・ヴィラとパートナーシップ契約を結んだ。
昨年、そのヴィラでセットプレーコーチを務めるオースティン・マクフィー氏が神戸でセットプレーの指導を行ったことで、セットプレーがさらに強化されたそう。
そのマクフィー氏がPIVOTのYouTubeチャンネルで、木崎伸也氏やLeo the footballさんとの対談を行った。
スコットランド出身のマクフィー氏は45歳で、現役時代に日本でプレーしたこともある日本通。2021年からアストン・ヴィラでコーチを務めているが、今年からはポルトガル代表のコーチも兼任している。
世界的セットプレーコーチのひとりであるというマクフィー氏は、コーナーキックについてこんな話をしていた。
「(ヴィラでは)選手たちにトラックマンを用いています。日本では野球で使われていますね。フットボールやゴルフでも使用されているものです。
基本的にこれでボールの蹴り方が分かります。トップスピンか、サイドスピンか。これで選手はどこにボールを置けるか(どこにボールが飛んでくるか)がはっきり分かるんです」
トラックマン(Trackman)は、ボールの回転数などを解析できるレーダー計測システム。
もとはゴルフ用に開発されたというが、公式HPによれば「(野球界では)米国と日本のすべてのプロチームに加え、韓国、台湾、ラテンアメリカのほぼすべてのプロチームに使用されている」とのこと。
ヴィラもトラックマンを使って、キッカーの球質を分析しているという。
また、マクフィー氏は今年6月に行われたポルトガル代表対ドイツ代表とのUEFAネーションズリーグで用いたセットプレー戦術も明かしていた。
空中戦に強いクリスティアーノ・ロナウドをコーナーキックでフリーにするために5つのブロックを仕掛けたそう。
ロナウドのマーク役へのブロック、ゾーンへのブロックなどを用いることで、ロナウドをフリーにすることができたものの、ブルーノ・フェルナンデスが蹴ったボールが高すぎたために得点には至らなかったとのこと。
ちなみに、40歳になったロナウドは、超プロフェッショナルでコーチ側が望む動きをしっかりしてくれるとのこと。