昨シーズン限りで現役を引退した元日本代表FW柿谷曜一朗。

若い頃から天才と呼ばれた彼がテレビ東京系列の『FOOT BRAIN』で、元北朝鮮代表FWチョン・テセと共演し、興味深い話をしていた。

柿谷は、幼いころから自分より上手い選手に出会ったことがないと豪語するなど自己中心的な王様タイプ

年上の選手に混じってプレーすることも多かったというが、『曜一朗は特別』として、先輩からかわいがってもらえたそう。

「僕のことを絶対によく思っていない先輩はいました。でも、僕はそういう人にすごいいいパスをいっぱい出すので(笑)」とも。

一方、現在、41歳のチョン・テセは在日韓国人3世で、日本で生まれて、Jリーグでプロになった選手。

柿谷とは性格が異なる彼は、ポジションを争うライバルへの激しい敵愾心を糧に成長したというが、人間性に問題があったと自虐を口にしていた。

「(柿谷は)普段は人懐っこいし、人が好きだから。普段はみんなに愛されてるのがあるから、ピッチの上でもそうなる。

僕はずっと悪口言われてましたから。若い時は必死にサッカーをやってるだけで回りが見えてなかった。

自分は挫折を味わって、自分の人間性が終わっているのを分かっていたから、最近同窓会で、『俺、本当に人間性終わってるからなぁ』って言ったら、『お前、どうやってそれを分かったの!?』ってめっちゃ喜んでいて。当時、みんなそう思っていたのかと少し寂しくなりました。

(当時の自分は)問題ばかり起こしていたので、感情のコントロールができないし、柿谷さんと違ってあんまり人が好きじゃないんですよ。

個人主義者だから、人に関心がない。人が好きじゃないって言ったら語弊があるんですけど、関心がないから。

自分が王様になった時に他人に関与しないから、普段の生活で人と仲良くしていたら王様みたいな人もこういう風(柿谷)になるけど、普段人と接する時に関心を持たないから、問題を起こした時にはただの問題ですよね、そこ(人間性)が大事なんですよ。

(当時は)ライバルがいたら、その人とは普段喋らない。それは柿谷さんと真逆。(ライバルは)自分のことが絶対嫌いだと思うから、僕も嫌いだし。ほぼ喋らない」

チョン・テセは、清水エスパルス時代の2017年には自ら志願してキャプテンを務めたが、「僕はキャプテンをやっちゃいけないタイプでした」とも告白。

「調子に乗りまくって、怒鳴り倒して、ウザい」存在になっていたそうで、「あいつはキャプテンとして終わってるとめちゃくちゃ悪口を言われ」るなど、古参組にアンチ勢が出来て、大荒れのチームは分断状態だったとか。

先輩のGK西部洋平から浮いた存在になっていると説かれても、自分のことを全く客観視できていなかったために話を理解できなかったそうで、一度は大ゲンカしたというが、その後は感謝して仲良しになったという。さらに傷つけた選手全員に謝ったとも。

また、清水時代にはライバルだったブラジル人FWドウグラスのプレーと人間性に脱帽し、初めて敗北を認めたとも語っていた。

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