
[天皇杯2回戦、J2ジェフユナイテッド千葉 1-1(PK4-5)J2ロアッソ熊本、6月11日、千葉・フクダ電子アリーナ]
千葉は熊本に1-1で延長戦を終えて、PK戦の末に4-5で天皇杯から姿を消した。
先発出場したFW呉屋大翔(ひろと)は前半28分に先制点を奪取した。
公式戦4試合ぶりに得点も逃げ切れず
この日のゴールスコアラーが悔しさを口にした。
呉屋は「相手もメンバーが(リーグ戦と)少し変わっていた中で、チームの底力が試されると思っていました。僕はチームとしての日ごろの練習や準備にすごく自信を持っていたので、きょうみたいな相手に対して(底力を)示したかったというのが率直な思いです」と、イレブンは地力を発揮したかった。
リーグ戦では3戦未勝利の無得点と攻撃面で課題があった。
シュートを打つ呉屋(左)公式戦12試合ぶりに先発復帰した背番号9は「自分たちのストロングを出そう」と果敢なプレスでイレブンを引っ張り、攻撃面では身体を張ってボールをキープした。
チームのために足を止めなかったストライカーは、結果で起用に応えた。前半28分に左サイドでボールを受けたFW林誠道(まさみち)が、ワンタッチパスをボックス内へ供給。中央で待っていた呉屋が右足でシュートを放ち、ゴールに流し込んだ。
千葉は後半21分にベンチへ下がったストライカーの1得点を死守し、逃げ切りたかったが、同40分に失点。チームは延長戦で決勝点を奪えず、PK戦の末に敗退した。

試合後、呉屋は「個人的にすごくショックで、何としても勝ちたかった」と肩を落としながらも、「切り替えるしかない」と前を見据えた。
「カップ戦は全部終わってしまったので、リーグ戦に向かってやるしかない。自分たちが(J1に)昇格するためには、必ず乗り越えなきゃいけないタイミングだと思う」
リーグ戦は今月15日午後7時からアウェイの鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアムでJ2徳島ヴォルティスと対戦する。

次節でJ2首位から陥落する可能性もある中、呉屋は「もう一度チーム全員でトレーニングをすることが大事だと思います」と、公式戦5試合ぶりの勝利に向けて準備を進める。
(取材・文・写真 浅野凜太郎)