
[J2第27節 大分トリニータ0-4 いわきFC、8月23日、福島・ハワイアンズスタジアムいわき]
18日に昨季から大分を指揮していた片野坂知宏前監督が契約解除となり、新体制で臨んだ一戦は今季最大失点で大敗を喫した。
この日昨季まで所属していたいわきとの古巣戦に臨んだFW有馬幸太郎は果敢にゴールへと迫るも、ネットを揺らせなかった。
新体制初戦は今季最大失点で敗戦
新体制初戦は残酷な結果となってしまった。
いわきの激しい連動したプレスとマンツーマンディフェンスに終始抑え込まれた大分。その中でも打開しようと有馬はゴール前で奮闘するも、ゴールには届かなかった。
いわきのゴールへ果敢に攻め込んだ有馬「いいシーンも何回かありましたけど、セカンドボールを拾えなくて、押し込まれる時間が多くなったときに一人孤立して、なかなか押し上げられない時間も多かった。 そこはチームとしても奪ったボールを大切にしてやっていくのか。そういう状況になっても、全体で押し返してセカンドボールを拾える位置まで戦うのかは、修正が必要かと思います」と肩を落とした。
新指揮官の竹中穣(みのる)監督は会見で総括を求められると、「完敗です」と一言で終わらせるほどいわきに圧倒された試合内容だった。
この日キャプテンマークを巻いた有馬は、ただでは転ばないと前を見据えている。
「きょうやってたくさん反省点が出たので、修正してプラスに変えていければ、いい方向に進んでいくんじゃないかと思います」と課題を見つめ直す構えだ。
一方で試合後に昨季まで所属していたいわきゴール裏へ訪れた有馬は、古巣のサポーターから温かい声をかけられた。
「最後(いわきのファンに)あいさつへ行ったとき、みんな『頑張れよ』と温かく応援してくださっているのを感じました。うれしい限りですし、いい報告というか、自分が活躍している姿を届けられるように頑張りたいです」といわきサポーターに感謝していた。
現在2連敗中とチームはきびしい状況にあり、暫定順位は20チーム中16位と下位に低迷している。大分サポーターへ勝利を届けるために、背番号9は一致団結して戦う姿勢を示す。

「うまくいっていない状況ですけど、ここで(チームが)バラバラになったら、勝てるものも勝てなくなってしまう。チーム全員が同じ方向を向いて、勝利のために頑張るしかない」と団結して白星をつかむ。
次節は31日午後7時にホームでジュビロ磐田と対戦する。苦難の状況が続いているが、有馬を筆頭にチーム一丸となってこの難局を乗り越えてみせる。
(取材・文 高橋アオ)