
2026年W杯予選を世界最速で突破した日本代表。今月はW杯共催国であるアメリカ、メキシコとの2連戦を戦う。
6日に対戦するメキシコは、元日本代表監督のハビエル・アギーレが率いており、FIFAランキングは北中米カリブ諸国のなかでトップとなる13位。
ここでは、そんなメキシコの注目選手を取り上げてみる。
サンティアゴ・ヒメネス
24歳FW、ACミラン所属
父と同じくアルゼンチン生まれながら、メキシコ代表を選んだストライカー。
本人はメキシコを選んだことについて「自分はリオネル・メッシが大好き。彼は史上最高の選手だと思けれど、メッシのために決断するわけではない。心で決めた嘘をついていない。メッシが大好きだし、彼は野獣のような史上最高の選手。でも、彼と対戦する方がずっといい」と語っている。
父クリスティアンは、小柄ながらテクニカルな玄人好みのアタッカーで、アルゼンチン代表になった後にメキシコ代表に鞍替えした。
息子サンティアゴはフェイエノールトでゴールを量産すると、今年2月にミランへ移籍。183cmほどながらポジショニングと決定力に優れ、チームメイトとの連携プレーもこなす。
フェイエノールトで同僚だった日本代表FW上田綺世は「一緒にプレーしていたので、すごく思い入れはあるし、いい選手なので代表として戦うのはすごい楽しみ」と語っている。
ルイス・マラゴン

28歳GK、クラブ・アメリカ所属
長年、メキシコ代表の守護神にはギジェルモ・オチョアが君臨してきた。メキシコ史上3位となる151試合に出場してきた40歳の彼はレジェンドだが、今夏のゴールドカップでは控えに回った。
そして、オチョアに代わる正GKとして同大会の優勝に貢献したのが、マラゴンだ。
2023年、オチョアが退団したメキシコ最大の人気クラブであるクラブ・アメリカに新守護神として加入すると同年に26歳にして代表デビュー。
身長は182cmほどと大柄ではないが、安定感と守備力を武器にリーグ制覇に貢献してきた。
本人は「いつも身長に限界があると言われてきた。182cmとそれほど大きくないからね。モレリア時代には185cm以上になることを求められたけれど、背を伸ばすのは不可能だった」と話している。
今年5月には妻に対する家庭内暴力疑惑が浮上したが、妻とともにそれを否定。本人は「名誉棄損」と反論しており、クラブも「(疑惑は)虚偽」と、彼を擁護した。
なお、2021年の東京五輪にメキシコ代表として参加したが、日本戦には出場していない。
エドソン・アルバレス

27歳MF、フェネルバフチェ所属
メキシコ代表のキャプテンをオチョアから受け継いだ主軸。大柄な守備的ユーティリティー、守備的MF、センターバック、サイドバックをこなすことができる。
父も兄弟もサッカー選手だったが、2部リーグどまりで、本人も14歳でパチューカから放出されるもそこから這い上がった。
2017年に19歳で代表デビューを果たすと、これまで93試合に出場。メキシコが日本を2-0で下した2020年の対戦でも後半から45分プレーしている。
ドイツの伝説的リベロである「フランツ・ベッケンバウアーのような選手」として期待されていたが、当時アヤックスの監督だったエリック・テンハフが守備的MFとしての適性を見出すと、卓越した戦術眼と攻守における確かな技術で覚醒。
今夏にはキャプテンとしてゴールドカップ優勝に貢献している。モチベーションは2人の娘さんだそう。
なお、日本はメキシコとの対戦で1勝4敗と負け越している。1996年以降は4連敗中だが、”天敵“相手におよそ30年ぶりの勝利となるだろうか。