Jリーグは2019年から外国籍選手の登録人数の上限を撤廃し、公式戦の同時起用できる人数も5人に増えている。
昨季からAFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)とAFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)の外国籍選手枠が撤廃されたことにより、アジアの各国リーグで外国籍選手の登録制度の見直しが活発化している。
日本の隣国である韓国では、23日に『2025Kリーグ主要懸案公聴会』が首都ソウルで開催され、外国籍選手枠の緩和など、様々な議論がなされた。
韓国メディア『スターニュース』は、この公聴会の様子を取材し、経営陣ら専門家と選手の間で意見の相違があると伝えた。
現在、Kリーグ1は外国籍選手の登録人数が最大6人、同時出場できる人数が最大4人まで、Kリーグ2(韓国2部)は登録人数が最大5人、同時出場できる人数が最大4人までとなっている。
同メディアによると、今季のACLEに出場するチームが所属するリーグの中で、Kリーグは出場可能な外国籍選手の人数が最も少ないという。
そうした状況を踏まえ、水原FCのチェ・スンホ団長は世界的な流れに合わせて外国籍選手枠を拡大するべきだと意見した。
済州SKのク・チャンヨン団長も、「(外国籍選手枠の)拡大が必要だ。様々な欧州クラブと話す機会があったが、チームの発展のためには選手への投資が必要だという意見を交わした」と、チェ団長に賛同した。
だが、かつてJリーグのセレッソ大阪や大分トリニータ、柏レイソル、松本山雅FCで活躍し、現在はFC安養に所属する元韓国代表MFキム・ボギョンは、経営陣らとは異なる主張をした。
「我々安養の場合、外国籍選手が活躍する比率が高い。彼らの出場時間が増えれば、国内の選手たちがプレーする時間は減り、競争力も落ちるかもしれない」と懸念した。
かつてKリーグやオーストラリアでプレーした元プロサッカー選手であるキム・ジェソンKリーグTSG委員も「外国籍選手を増やしたからと言って、競技力が上がるとは思わない」とコメント。
さらに同氏は、最近クリスティアーノ・ロナウドを筆頭に多くの世界的ビッグネームを迎え入れたサウジアラビアリーグを引き合いに「サウジアラビアはむしろFIFAランキングが下がった。
現状は経営陣と現場経験者の間で意見に齟齬があるが、今後、経営陣と現場経験者の意見をどのように制度に反映していくのかが注目される。日本もアジアの舞台で韓国のチームと対戦する機会があるため、決して無関係とは言えない議論だ。