かつてハーフナー・マイクや安田理大、太田宏介、本田圭佑ら日本人もプレーしたオランダのフィテッセ。1892年創設の同クラブが、プロライセンスを剥奪された。
クラブは、9日に「訴訟で敗訴した。裁判所はライセンス委員会と控訴委員会の決定を支持し、停止処分は行わないと決定した」と発表。今後の対応を検討しつつも、クラブの将来は現時点で不透明としている。
『NOS』によれば、フィテッセは処分の仮差し止めを裁判所に訴えていたが、それが棄却されたため、プロライセンスを失効したとのこと。
「フィテッセ、仮差し止め命令で敗訴。オランダで2番目に古いプロクラブがプロサッカー界から消滅。
フィテッセはプロライセンスを正式に失効した。裁判官は、ライセンス委員会とオランダサッカー協会が規則を正しく遵守しており、この決定は合理的であるとの判決を下した」
多額の負債を抱えているフィテッセは、ライセンス要件を満たせなかったとして、2024-25シーズンの1部リーグで勝点18を剥奪され、2部降格。
その後、スタッフの大量解雇やユースチーム削減など規模縮小を行ったものの、今季の2部リーグでもライセンス要件違反で勝点を剥奪され、最下位に終わっていた。
裁判官は「フィテッセが現在、プロライセンスの要件を満たしていると主張しているという事実は、過去にライセンス規則に違反したという事実を否定するものではない」として、プロライセンス剥奪を支持。
『ESPN』は、「フィテッセの幕が下りた。クラブはプロライセンスを永久に失った」としており、プロクラブとしての活動は終わることになる。
マンチェスター・ユナイテッドなどでプレーしたのちに昨年古巣フィテッセに戻ってきた36歳のアレクサンダー・ビュトナーは「この知らせは大きな衝撃だ。新しいクラブを探さなければならないことを意味する。それほど難しいことだし、それが現実。こんなに美しく素晴らしいクラブなのに残念だ。まだその現実を十分理解していない。社会的にも大きな意味を持っているフィテッセは、サッカー以外の人々のためにも多くのことをしている。彼らとともに考えられないのは、非人道的でとんでもない決定だ」と語っていたそう。
フィテッセは、今後、アマチュアクラブとしてスタートする可能性があるとのこと。