今年9月に日本代表と対戦するアメリカは、2026年にはカナダ・メキシコとともにFIFAワールドカップを共催する。
そのアメリカの5大スポーツといえば、アメリカンフットボール、バスケットボール、野球、サッカー、アイスホッケー。
『The Athletic』によれば、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は、サッカーはアメリカでナンバーワンのスポーツになりえると発言したという。ニューヨークでのイベントでこう述べたそう。
「3年から4年、遅くても5年以内に。トップ、トップ、トップになるだろう。間違いなく世界有数のリーグの一つになるはず。そして、なぜそう言えるのかお伝えしよう。なぜなら、いま私はここにいるから」
アメリカの国内リーグMLSでは、世界的スターであるリオネル・メッシらがプレーするようになった。
ただ、アメリカの年間観客数調査によれば、2024年度の総観客数2.92億人に占めるサッカーの割合は8%。野球が35%、バスケが22%、アメフトが20%、ホッケーが7%、残りが8%(野球は試合数が圧倒的に多いはず)。
日本のJリーグや欧州のサッカーリーグでは一般的な昇格・降格制度がMLSにないが、インファンティーノ会長は、それを導入すればさらなる盛り上がりにつながると考えている。
「サッカーでは、他のスポーツとは異なり、サプライズが起こる。小さなチームが大きなチームを破ることもある。
他のスポーツでは、90%の確率で強いチームが勝つが、サッカーでは70%の確率。そういうサプライズがある。チームにまつわる物語がある。
これは昇格と降格の概念がないアメリカ文化にも取り入れるべきものであり、探求すべき興味深い点だと思う」
1996年創設されたMLSは、すべてのオーナーが参加する閉鎖的な単一組織リーグとして運営されてきた。
各クラブが自分たちの利益を追求するのではなく、利害関係者が連携して全体の成功を目指すというアプローチだ。
それにより失敗に終わった前身リーグのNASLにはなかった安定性と均衡という点で成功を収めることができたが、それによる限界があるのも事実。
実質的な北米2部リーグにあたるUSLは、早ければ2027年度以降に3つカテゴリーの導入を計画しているが、そこにMLSは含まれていない。