韓国メディア『日刊(イルガン)スポーツ』は今月13日、11日にソウル市内で開催された『2025 ISスポーツマーケティングサミットアカデミー』で、元韓国代表DFパク・チュホ氏が『グローバルなサッカー経験とマーケティングとのつながり』について講演した様子を伝えた。

現役時代、左サイドバックを主戦場にプレーしていたパク氏は、2008年に水戸ホーリーホックでプロデビューを果たし、鹿島アントラーズ、ジュビロ磐田などJリーグの複数クラブで活躍した。

その後はスイスのバーゼルやドイツのマインツ、ドルトムントなど欧州でキャリアを重ね、晩年に母国の蔚山現代と水原FCでプレー。韓国代表としても国際Aマッチ通算40試合に出場した。

国際経験が豊富な同氏は、それぞれの国が異なる方式のマーケティングを展開していると説明し、その中で自身が見たJリーグのマーケティングについても言及している。

パク氏は日本時代について「Jリーグにいたとき『なんでこんなにイベントが多いのか』」と感じたという。

「特に若いころはそう感じることが多かった。日本では選手とファンがつながるイベントというよりは、店舗などで10人から20人のファンと写真を撮ったり話をしたりするような小規模で直接交流できる機会が多かった。スタジアムで観た真剣な姿とは違って、会話を通じて選手がどんな人なのかを伝える機会が多かった」

ファンは選手と直接触れ合うことで親近感を抱いてスタジアムに足を運ぶきっかけになり、選手はファンの関心が選手の成長の原動力となると語った。

続けて同氏は「日本の選手たちは丁寧にインタビューをよくするし、ファンとのコミュニケーションも非常に重視している」とコメント。

「選手の一つ一つの行動がチームのイメージをつくり上げ、逆に一人の行動がチームのイメージを損なうことがある。そうしたことをJリーグではよく見たし、ベテラン選手が若手に教えながら育てていく姿も見られた」と、日本のサッカー文化について説明した。

さらに、元韓国代表DFは2009シーズンにプレーした鹿島アントラーズを「最も家族的なチーム」と称し、「鹿島では選手がどのようなことに関心を持っているかをチームがよく把握しており、引退後もチームの一員として活躍を続けるケースが多い」と紹介した。

様々な国を渡り歩いた同氏はドルトムントのマーケティングは「日本をアップグレードした形」と形容し、最近のKリーグは「企業と協業してファン層が多様になった。

ある意味欧州や日本でもできなかったマーケティングを続けている」と評価している。

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