昨年2月にオープンしたエディオンピースウイングスタジアム広島。

J1サンフレッチェ広島の新しい本拠地は開場当初、『街中のサッカースタジアム』として話題となった。

日本屈指のサッカー専用スタジアムに、隣国の韓国メディアも注目している。

『スポーツ朝鮮』は26日、「『ハンバーガーを買って試合を観よう』興行ブーム、話題の日本新築競技場Kリーグ興行の新しい答えになるか」という見出しで、ピースウイングスタジアムについての特集記事を掲載した。

同メディアは、広島が広島広域公園陸上競技場をホームスタジアムとして使用していた2023年と比べて、本拠地を移動した2年間で、右肩上がりで観客動員数を伸ばしている現状を紹介した。

J1で3度のリーグ優勝を誇る名門チームがこれまで業績を伸ばせていなかった背景に、地元の人気球団である日本プロ野球セントラル・リーグの広島東洋カープとの競争があったと分析。現在は「カープに劣らない人気を享受し、挽回に成功した」と伝えた。

ピースウイングスタジアムは完成当初、同国1部大邱FCの本拠地である『大邱iMバンクパーク』と似ていると話題になったという。

広島、大邱ともに、市街地から離れた場所の総合競技場を使用し、同地域内のプロ野球球団の人気に押されて興行で困難を経験した。その後、街中にサッカー専用スタジアムを建設して、収容人数を減らしたにも関わらず観客動員数を飛躍的に伸ばしたという点で類似点が多い。

だが、同メディアは「大邱iMバンクパークが相変わらず『サッカー』というカテゴリーに縛られている現状とは違い、ピースウイングスタジアムはスポーツ×文化複合空間として位置づけられている」と両スタジアムの違いを説明した。

また、広島の信江雅美スタジアムパーク準備室室長のMLS(アメリカ1部)のスタジアム視察の話題にも触れ、「サッカーだけでなく競技場の雰囲気、食べ物を楽しもうとする傾向が強かった」というコメントに注目。スタジアムグルメなど、サッカーだけではない文化的な魅力も発信することが大切だと強調している。

新型コロナウイルス終息後、収益を伸ばしているKリーグ(韓国1部)。

だが、今季は観客動員数の伸びが鈍化していると伝えられており、同メディアは「ピースウイングスタジアムの事例は、Kリーグにも重要な参考となる」と締めくくった。

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