かつてJ1ガンバ大阪で活躍したFWファン・ウィジョ(トルコ1部アランヤスポル)は韓国代表に選ばれないのか。
今月26日、大韓サッカー協会(KFA)は、来月の2026FIFAワールドカップ(W杯)最終予選に臨む同国代表のメンバーを発表した。
元G大阪のFWは、同日に行われたトルコ1部第37節コンヤスポル戦に出場して1得点1アシストの大活躍でチームを1部残留に導いた。今季はリーグ戦で29試合7得点1アシストを記録するなど好調を維持している。
だが、いくらクラブで安定した活躍を見せたとしても、ファンの代表チーム復帰はほぼ不可能に近い。
問題の発端は2023年6月、SNS上で「ファン・ウイジョの恋人」を名乗る女性が、同選手による違法な映像撮影の実態を告発したことに始まる。告発によって明らかになったのは、ファンが2022年6月から9月にかけて女性2人に無断で4回にわたり性行為を撮影したという疑惑だった。これを受けて同選手は起訴され、2023年10月の初公判では自身の罪を認めている。
そして2024年2月14日に、ソウル中央地裁は元G大阪のFWに対して「性暴力犯罪処罰法」違反の罪で懲役1年、執行猶予2年の有罪判決を下した。加えて、200時間の社会奉仕活動と400時間の性暴力治療講義の受講も命じられた。ただし、同選手と検察側の双方が控訴し、現在は上級審での審理が進められている。
なお、ファンの映像を流出させた女性は、後の調査で同選手の実兄の妻であることが判明し、「性暴力犯罪処罰法」に基づいて起訴された。2023年9月には韓国の最高裁で懲役3年の実刑判決が確定した。
この一連の事件を受け、KFAはファンの代表招集は不可能という見解が大半を占めており、かつてJリーグで得点を量産したストライカーの代表資格は事実上、永久はく奪となっている。