13日、テレビ東京のサッカー番組『FOOT×BRAIN +』に、元日本代表FWの平山相太と柿谷曜一朗が出演した。

「ユースか?大学か?日本独自の2つの選択肢を考える」というテーマのもと、ユースと大学それぞれの特徴やメリットについて議論が交わされた。

番組では、日本代表選手の出身カテゴリーに変化が起きていると指摘され、2010年と2025年の代表メンバーを比較するデータが紹介された。

データによると、ユース出身の選手は4名から16名に、大学出身の選手は3名から8名に増加している。

高校から直接プロ入りする選手が減少する一方で、ユース出身や大学経由でプロ入りする選手が増加しており、この「逆転現象」はJリーグのルーキー選手における出身カテゴリーの推移にも表れている。

とりわけ大学出身のルーキーは、2001年には33名だったのに対し、2025年には131名にまで増加しているという。

筑波大学でのプレー経験を持つ平山は、大学サッカーのメリットとして「設備の充実」を挙げた。大学はスポンサーから得た資金をもとに、グラウンドやトレーニング設備、チームバスなどへの投資が可能であるという。

さらに平山は、大学ならではの強みとして「他競技との交流」を指摘。

自身の経験として、陸上競技の指導者から走り方の指導を受けたことを例に挙げ、トレーニング学、栄養学、心理学など、専門的かつ学術的な知識を得られる点も大学サッカーの大きな利点であると述べた。

そしてもう一つ、大学が果たす重要な役割として「人間形成」があると両者は口を揃える。

平山は「今の大学生たちは本当に真面目な子が多い」と語り、自身の現役時代を振り返って「練習後や休みの日には遊びに行くのが当たり前だった」と苦笑しながらも、「今は生活習慣やピッチ外の行動にも意識を持つ選手が増えている」と評価。

柿谷も、自身が徳島ヴォルティスに所属していた時を振り返り、「大学出身の選手は、自分の軸をしっかり持っていた」と語った。

今では主流となりつつある大学サッカーへの進学。

大学サッカーは単なるプロへの通過点ではなく、選手が多面的に成長できる環境として確かな地位を築きつつある。

育成の一大ルートとして、今後も大学という舞台の価値はさらに高まっていくことが期待される。

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