J2のジェフユナイテッド市原・千葉は16日、MF風間宏矢がシンガポール1部のBGタンピネス・ローバーズFCへ移籍することが決まったと発表した。

風間は1993年4月16日生まれの32歳。

元日本代表の風間八宏氏の次男として生まれ、清水商業高校(現・清水桜が丘高校)を卒業後、父親もプレーしたドイツへ渡り、3部のオスナブリュックへ。しかしビザの発行が間に合わず、公式戦でプレーすることはなかった。

2012年7月、2歳年上の兄・宏希とともに、風間八宏氏が監督に就任したばかりの川崎フロンターレへ加入。川崎では基礎技術をベースにした新たなチームスタイルの“基準”としての役割を果たし、自身もプロとしてキャリアを築いていくための土台を作った。

その後は大分トリニータ、FC岐阜、FC琉球、そして2022年からはジェフユナイテッド千葉でプレー。各クラブで存在感を示してきたが、小林慶行体制3年目の千葉では今季ここまで公式戦2試合の出場にとどまっていた。

以下は、13年ぶりの海外でタンピネス・ローバーズ移籍が決まった風間のコメント。

「この度、シンガポールプレミアリーグのBGタンピネス・ローバーズFCへ移籍することになりました。

まず初めに、トライしたかった国からのオファーに対して、シーズン半ばにもかかわらず、自分の海外移籍への意思を尊重し、移籍を承諾してくれた健仁さん(※鈴木健仁ゼネラルマネージャー)、慶行さんに本当に感謝しています。

ジェフでの3年半は、いろいろな経験を通してサッカー選手としての在り方が、すごく整理された時間になりました。初の大怪我も、長いリハビリも、初めての経験がジェフで起きたことです。これも人生において、然るべき経験だったのだと思います。

チームメートは全員、しっかりとトレーニングをするし、特に自分と同世代のベテラン勢の立ち振る舞いやマインドは素晴らしいもので、この歳になって一緒にプレーできたことは、本当に自分の財産です。

最後に慶行さんから『風間宏矢の価値をしっかり示してくれてありがとう。でも寂しいよ』と泣きながら言ってもらったときに、僕はこのチームに何かを残せたんじゃないかなと感じました。自分のできることは、やり切ったつもりです。

何より、移籍してきたときからここまで、明らかにスタジアムの雰囲気が格段に良くなりました。それは、チームに期待している人が増えたから。そう感じさせたチームの一員として、たくさんの試合でプレーし、喜びを分かち合えたことを誇りに思います。

14年間、慣れ親しんだJリーグの舞台は最高な舞台であることと同時に、この慣れた環境ではない海外でプレーできるチャンスは、このタイミングがラストチャンスだと思います。このチャンスを、全力で楽しんできたいと思います。

またいつか、フクアリで皆さんとお会いできたら嬉しいです。

改めて、ジェフでプレーできて最高でした。ここからの更なる躍進を応援しています!WIN BY ALL!」

風間が加入するタンピネス・ローバーズは、2024-25シーズンのシンガポールプレミアリーグで2位の強豪。

元Jリーガーなど複数人の日本人選手が在籍している。

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