サッカーにおいて、隣国のライバルとして互いに認識している日本と韓国。現在は両国のサッカーがより発展するために、様々な交流がなされている。

韓国メディア『BestEleven』は24日、韓国のユースクラブ『リスペクト』が22日から日本へ飛び、清水エスパルスアカデミーと共同でサッカー研修を行ったと伝えた。

リスペクトは、『BestEleven』が主催した『2025ヨンドクフットボールフェスタ・サマーリーグ』小学6年生部門の優勝チーム。今回は同大会の優勝特典として海外研修の機会を得て来日した。

同メディアによると、清水アカデミーとリスペクトは練習試合を行い、終了後にはリスペクトのキム・ジフン監督と、清水アカデミーの東祐大監督(エスパルス教育事業部、サッカースクールコーチ)、李光監督(SS静岡U-14監督)が、両国のユース年代の育成について意見を交わしたという。

キム監督は「日本の選手たちはオフ・ザ・ボールの動きが卓越しており、空間認知能力が印象的だった」と、日本のユース選手の印象を述べた。

一方の東監督は「韓国の選手たちはフィジカルが強く、状況を素早く処理する能力に優れていた」と違いを指摘した。

トレーニングの話題では、キム監督が称賛していたオフ・ザ・ボールについて、清水アカデミーの監督陣がクラブ独自の哲学を明かした。

「我々は4対2のロンド(ボール回し)をよく活用する。何よりも、エスパルス独自の育成哲学を盛り込んだマニュアルが60ページにおよぶ」

この他にも、両チームの指導者間で週ごとの練習日数や時間、選手の集中力を高める方法などについて意見交換をした。

同メディアは「どちらが正しい・間違っているというよりも、『違い』の中に学ぶべき点がある。その選手のタイプや試合のスタイルに溶け込んでいた」と、意見交換の内容を総括した。

最後に3人の監督は、育成年代の選手に必要な資質について語った。

キム監督は「人間性」を強調。東監督は「問題解決能力」を、李監督は「自分なりの思考と判断」を挙げ、いずれも人格形成を基盤とする点で一致した。

サッカーという共通言語を通じた今回の交流は、両国の育成年代の指導現場に新たな視点をもたらしただろう。

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