Jリーグ各クラブは来年以降の秋春制導入に備えて動き出しているかもしれない。

韓国メディア『スポーツ朝鮮』は25日、「(韓国)国内初のエアドーム独自開発した企業である株式会社フィールドワンが日本への輸出契約に成功した」と伝えた。

同メディアによると、フィールドワンは石川県加賀市に所在地を置くJiririta株式会社(学校法人清水学園グループ)とエアドーム設計及び技術支援業務委託に関する契約を交わし、試験・調査協力に合意したという。

24日に行われた契約式にはフィールドワンのオム・ギソク代表とJiriritaの青木陽一良代表が出席した。

エアドームとは、柱や梁を使用せずに空気の力で構造を維持する「空気膜構造」を利用したドーム状の建造物や仮設施設を指す。

既存の建築物に比べて短期間で施工可能で、設置費用も低い。解体や再設置も容易にできるため、韓国ではスポーツ施設や防災対策用の避難所、コンサート会場などで活用されているそうだ。

フィールドワンは韓国国内で初の室内サッカー場『慶尚北道慶州スマートエアドーム』を施工し、現在は忠清南道保寧のJS保寧サッカートレーニングセンターの施工を進めている。

同メディアは「Jリーグの秋春制導入の動きを背景に、日本の多くの企業や関係者がフィールドワン本社を訪問して技術協議や現場視察を行い、コンサルティングを受けている」と伝えた。

Jiriritaの青木代表は「エアドームは、降雪地帯における大きな避難所の役割を併せ持つ、内閣府推奨の『フェイズフリー』の大型施設になり得ます。現在進めている最初のプロジェクトでは、降雪地帯におけるサッカー場兼イベント施設兼避難所を想定して進めています」とコメント。

同社はこれを『スマートエアドーム(商標登録済)』と標榜し、来年日本でのスマートエアドーム第一号の建設を目指す。

秋春制に移行するJリーグでは、豪雪地域における冬場のプレー・観戦環境などが課題として挙げられている。

スマートエアドームは、ウインターブレイク期間中の練習環境や降雪地域での冬場の試合開催など、シーズン移行によりJリーグクラブが抱える課題の解決策となる可能性を秘めている。

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