株式会社SCOグループは17日、楽天ヴィッセル神戸株式会社、株式会社コンサドーレ、株式会社湘南ベルマーレ、株式会社名古屋グランパスエイト、株式会社ゼルビアと協働し、『オーラルケアプロジェクト』第二フェーズの始動にあたり、5クラブ合同による記者会見を開催した。
このプロジェクトは、「スポーツを通じた歯科検診や歯科メインテナンスの受診促進」を目的に2024年に始動。
今年7月4日には、鹿島アントラーズとの協働により「アントラーズオーラルケアクリニック」を開院。地域に根ざした実践的な取り組みも本格的にスタートしている。
今回の第二フェーズでは、新たに5クラブが参画することで、さらなる啓発活動の拡大を図るとともに、全国規模でのオーラルケア支援ネットワークの構築を目指すという。
SCOグループが事務局を務める「オーラルライフプロジェクト」の全国調査によると、約4人に1人が「5年以上歯科医院に行っていない」と回答しており、日本における定期的な歯科受診の定着が依然として課題であることが明らかに。
歯科メインテナンスは、2~3か月に一度の定期受診が望ましいとされているが、過去半年以内に歯科を受診した人の割合は全体の43.1%。特に若年層における受診率の低さが顕著で、20代は60代と比べて約20ポイントも低い結果が出ているそう。
こうした調査結果は、世代間における歯科意識の格差を浮き彫りにしており、特に将来を担う若年層に対して、早期からの予防意識の醸成が急務であることを示唆。
この課題意識のもと、SCOグループはJリーグ各クラブと連携し、オーラルケア啓発活動を展開。スポーツの力を活かしながら、口腔衛生の大切さを伝える取り組みを全国規模で広げていくとのことだ。
第二弾では、5クラブと連携しスタジアムイベント、地域との連携、子どもを対象とした講習会など、多角的なオーラルケア啓発活動を実施予定。
発足会見では、各クラブの代表とSCOグループ代表が登壇し、プロジェクトの今後の展望や社会的意義について以下のように語っている。
ヴィッセル神戸
「スポーツを通じて地域に貢献する・活性化させるというところを目指している中で、口腔ケアや予防歯科という点に一緒に取り組めることをうれしく思う。ヴィッセル神戸としても、SCOグループや参画各クラブと連携し、地域の方の健康増進に貢献できるよう活動していきたい」
湘南ベルマーレ
「湘南ベルマーレはJリーグで一番早く、総合型スポーツクラブとして、様々な競技を通じて健康になっていただくという活動をおこなってきた。一方で、今回ご一緒する歯の健康や口腔ケアといった分野は今まで手を付けられていなかった新しい切り口なので、これまでの我々の知見・経験とSCOグループの医療知識やテクノロジーを活かして、いい取り組みにしていきたい」
名古屋グランパス
「オーラルケアや予防検診、治療といった行為の大切さをグランパスファミリーに届けることに大きな意義を感じている。名古屋グランパスは「町いちばんのクラブ」を経営理念の1つに掲げており、クラブや選手の情報発信や、拠点となるクリニックを通じて、地域の皆さまと連携していきたい」
北海道コンサドーレ札幌
「コンサドーレのサポーターには、ユニフォームを着て診療にあたっているような歯医者さん・歯科衛生士さんもいる。オーラルケアを通じて健康を目指していくということは、Jリーグはもちろん、コンサドーレのパーパス「赤黒の輪で、北海道の夢をつなぐ」にも通ずる部分があり、一緒に取り組みができることをうれしく思う」
FC町田ゼルビア
「選手はもちろん、日頃応援してくれているサポーターや関係者にも、このオーラルケアプロジェクトを通じて歯科予防の重要性を伝えていくことが恩返しに繋がると考えている。医療という専門領域の部分はまだ手を付けられていなかった部分なので、今回を機に素晴らしい取り組みにしていきたい」
地域密着を掲げるJリーグクラブにとって意義深いプロジェクトとなりそうだ。