横浜F・マリノスのオーストラリア代表DFトーマス・デンが、ピッチ外でも人々を笑顔にするために尽力している。
オーストラリアサッカー連盟は21日、デンが兄弟らとともに非営利団体『マット財団』を設立したと伝えた。
このマット財団は、オーストラリア全土に住む南スーダン出身の若者や家族を「力づけるため」に様々な支援を行っていくという。
特に「心身の健康、教育、自立」の促進にフォーカスし、若者の教育やメンタリング、ライフスキルなどをスポーツを活用して支援していく予定だ。
現在28歳のデンは、ケニアで南スーダン難民の両親の下に生まれ、6歳のときに父親を残して家族とオーストラリア・アデレードへ移住した。
デンは兄のピーター・デンとともに道端でストリートサッカーを始めるなど、恵まれない環境を乗り越えてプロサッカー選手にまで上り詰めた。
そのような経験が、今回マット財団を立ち上げた原動力になったと、兄ピーターは語った。
「私たちは若者が地域の公園からナショナルチームまで駆け上がることができるようにしたいのです。その過程で、自分の文化やアイデンティティとつながり続けられるように」
同財団のビジョンは、サッカーを南スーダン系やアフリカ系の若者が歓迎・祝福・支援される場所にすることだ。
近い将来、デンが設立したこの財団からオーストラリア代表やJリーガーが誕生する未来を期待したい。

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