
再び優勝を逃したシーズンを終え、アーセナルは来る夏の移籍市場に向けて積極的な動きを見せようとしている。今季もプレミアリーグ上位を争いながらも、いくつかのポジションには不安が残る状況だった。
今回は『Football Transfers』から「今夏アーセナルを退団する可能性が高い5名の選手」をご紹介する。
オレクサンドル・ジンチェンコ
国籍:ウクライナ
2022年にミケル・アルテタ監督の古巣でもあるマンチェスター・シティから加入し、戦術的な柔軟性をチームにもたらしたジンチェンコ。ただ、ここ1年でその立場は大きく変わってきた。
当時最先端だった戦術的“偽サイドバック”としての役割は一定の評価を受けていたが、守備面の脆さやフィジカルコンディションの不安定さが目立ち、信頼は徐々に失われていった。
若手のマイルズ・ルイス=スケリーが左SBでも起用され始めたこともあり、先発出場は減少している。加えて契約は2026年までと残り1年を切るため、今夏での売却が現実的な選択肢とされている。
冨安健洋

国籍:日本
高い戦術理解度とユーティリティ性を持つ日本代表DF冨安健洋も、アーセナルでの立場が揺れている。アルテタからの評価は高いが、最大の懸念はやはり「怪我の多さ」である。
ここ数年で複数回の長期離脱を経験しており、安定してシーズンを通して働けない状況が続いている。今季も断続的な出場に留まり、クラブとしては彼の貢献度と契約延長のバランスを見直している。
契約は2026年までだが、復帰はおそらく今年の末になる。それを考えても、若手のルイス=スケリーや、怪我から復帰したユリエン・ティンバーとのポジション争いはかなり厳しいものがある。
ガブリエウ・ジェズス

国籍:ブラジル
ブラジル代表FWガブリエウ・ジェズスの今季は、期待に応えられたとは言いがたいものだ。チャンスメイク力はあるものの、得点力は決して高くはなく、怪我も多かった。
前十字靭帯を痛めて長期離脱し、アーセナルはシーズン後半をストライカー不在の状態で戦わざるを得なかった。
ギョケレシュやシェシュコなどの獲得が噂されるなか、クラブ側は高額年俸のジェズスを抱え続けることは難しくなるだろう。
ヤクブ・キヴィオル

国籍:ポーランド
セリエAのスペツィアから獲得されたポーランド代表CBだが、アーセナルでは主にサブ扱いに留まっている。左SBや左CBなど複数ポジションでプレーできる器用さはあるものの、プレミアリーグの強度においてはやや苦しんでいる。
スタメンとしてどこかのポジションに定着することはなく、センターバックではサリバとガブリエウの牙城が崩せておらず、左SBでもティンバーやルイス=スケリーらの後塵を拝する。
かつて活躍したセリエAのクラブからの関心が伝えられており、アーセナルとしても彼を適正価格で売却できるチャンスと考えている可能性が高い。
ジョルジーニョ

国籍:イタリア
チェルシーから2023年に加入したジョルジーニョも、契約満了に伴い今夏での退団が濃厚と見られている。アルテタ監督はジョルジーニョのゲームコントロール力を高く評価してきたが、年齢的なものや守備の強度不足は隠せない。
またデクラン・ライスが絶対的な存在となっている現状、今後継続的に使われる可能性も高くはない。ジョルジーニョ自身もそう感じているはずだ。
すでにブラジルの名門フラメンゴからの関心が報じられており、フリー移籍での加入が噂されている。アーセナルは中盤の後継者として、レアル・ソシエダのマルティン・スビメンディなどをピックアップしているそう。