今月27日にチリで開幕するU-20ワールドカップ。

各国リーグがシーズン中の開催となるなか、海外でプレーする⼩杉啓太(ユールゴーデン)、喜多壱也(レアル・ソシエダ)、⾼岡伶颯(ヴァランシエンヌ)も代表メンバーに選出された。

19歳の小杉は、スウェーデン1部ユールゴーデンで主力としてプレーする左サイドバックだ。

2024年春に湘南ベルマーレユースからユールゴーデンに加入すると、56試合で5ゴールを記録。Transfermarktによる市場価値は、10代日本人選手でトップとなる400万ユーロ(約7億円)を誇る。

ユールゴーデンは小杉の派遣を拒否することもできたが、なぜ認めたのか。

スウェーデン紙『Aftonbladet』によれば、ユールゴーデンのスポーツディレクターは、その理由をこう説明していたそう。

「彼は他の選手とは違う。彼は我々に自信を与えてくれた。彼は1年半前まではユールゴーデンが何なのかさえ知らなかった。

我々は(日本サッカー)協会とも良好な関係を築いてきた。協会側が強く主張してきたが、我々には彼を放出する義務はなかった。

しかし、彼はここで常にプロフェッショナルであり、クラブに忠実だった。人生で一度きりの出来事だ。

彼にとってどれほど重要なことか、私は理解していた。

サイドバック陣も良好な状況にあると思うし、彼らを信じなければならない。(監督とも)一緒に決めた。きっと良い結果になると思う」

これまでの貢献と人生で一度の機会であることを優先したようだ。

一方、小杉本人はこう話している。

「皆さんにとても感謝しています。自分自身とユールゴーデンの実力を見せつける絶好の機会です。

彼らは僕のことを信じてくれて、派遣してくれました。つまり、ユールゴーデンのブランドのために戦い、一生懸命練習しなければならないということです。

いいプレーができれば、僕の名前を検索して、ユールゴーデン出身だと知ってもらえるでしょう。そうすれば、世界中に名前が知れ渡るはずです。

ここでもU-20代表でもいい結果を出せれば、(森保一)代表監督の目に留まり、フル代表入りできるかもしれません」

来年の北中米ワールドカップへの出場もあきらめていないようだ。

日本はU-20ワールドカップのグループステージでチリ、ニュージーランド、エジプトと対戦する。

編集部おすすめ