かつてJ1の鹿島アントラーズと浦和レッズを指揮したオズワルド・オリヴェイラ。母国ブラジルで詐欺被害に遭い、弁護士を告訴した。
今月7日、同国メディア『globo』が伝えている。
同メディアによると、オリヴェイラは同国1部ボタフォゴの元法務部長で弁護士でもあるジョアナ・プラド・デ・オリヴェイラ氏から310万レアル(約8400万円)をだまし取られたとして、同氏を告発したという。
オリヴェイラは過去にコリンチャンスとフルミネンセを相手取った訴訟で勝訴した。しかし、この報酬の受け取りを依頼したジョアナ氏に260万レアル(約6800万円)を着服されたと主張している。
さらに2カ月前、現在無所属となっているオリヴェイラが勤続期間保健基金(失業保険)を引き出そうとしたところ、59万レアル(1600万円)が不正にジョアナ氏の口座に送金されていたことが判明した。
現在74歳のオリヴェイラは、フラメンゴ、ボタフォゴ、フルミネンセでそれぞれ3度、ヴァスコ・ダ・ガマで2度の監督経験があり、2000年にはコリンチャンスにクラブ史上初のFIFAクラブ世界選手権(現クラブワールドカップ)のタイトルをもたらした。
2007年から2011年まで鹿島を率いて、Jリーグ発足後唯一の3連覇を達成するなど数々の国内タイトルを獲得。2018年に率いた浦和ではリーグ戦で苦戦したが、天皇杯のタイトルを獲得している。
ブラジルと日本で豊富な実績を持つオリヴェイラだが、2019年にフルミネンセを退団して以降、5年以上無所属となっている。
同氏は「私は6年間仕事をしていません。貯金はありますが、限りがあります。これまで50年のキャリアで働いて得たお金は生活のために必要です。
また報道によると、オリヴェイラだけでなく、かつてチェルシーなどで活躍した元ブラジル代表MFラミレスなど、複数人のサッカー選手もジョアナ氏から同様の詐欺被害に遭っているという。
ジョアナ氏は「自分も詐欺被害者の一人であり、悪意や損害を与える意図はなかった」と声明を出しているが、この詐欺事件の真相は未だ詳しく分かっていない。