2024年のアジアカップで日本代表とも対戦したベトナム。
元日本代表監督のフィリップ・トルシエ氏が指揮官を務めていたことも話題になった。
そうしたなか、ベトナムサッカー連盟は、4日に審判員のトラン・ディン・ティンさんが亡くなったと訃報を伝えた。
『Bao Thanh Nien』などの現地メディアによれば、急死したティンさんは43歳。2019年にFIFA審判資格を取得し、昨シーズンのベトナム1部リーグでの功績を讃える表彰を受けた優秀な審判員だったそう。
彼は3日午前にハノイの陸上競技場で行われていた体力テストのランニング中に突然倒れると、緊急搬送されたものの、息を引き取った。
その体力テストは新シーズンに向けてベトナムサッカー連盟などが主催。すべての審判員が規定に従って受ける必要のあるものだったという。
暑さ対策のために午前5時に開始され、現場には救急車4台と医療班が待機していたとのこと。だが、ティンさんは呼吸困難の兆候を示して倒れると、帰らぬ人になってしまった。
倒された際、「まずはゴールまで走らせてください」と力ない声で訴えたのが最期の言葉になってしまったという。
ティン審判員は真面目な性格で、謙虚さ、責任感、そして仕事への熱意で同僚から尊敬されていたそう。
ベトナムサッカー連盟事務局長は「ティン審判員の死は、国の審判団にとって大きな痛手。常に学ぶ姿勢と責任感を示し、真摯で献身的な人物だった。