高校時代は全国屈指のサッカー強豪校・青森山田で10番を背負った檀崎竜孔。

2019年に北海道コンサドーレ札幌でプロ入りすると、2020年に期限付き移籍したオーストラリアのブリスベン・ロアで大活躍。

Jリーグ復帰やスコットランドのマザーウェル移籍を経て、2023年から再び渡豪しウェスタン・ユナイテッドの一員としてプレーしていた。

しかし、25歳の攻撃的MFは今年、オーストラリアAリーグのサッカー賭博スキャンダルにより、逮捕・起訴。

13日にメルボルン地裁に出廷し、友人のプロサッカー選手・平山勇太被告と共謀して行った八百長賭博に関し、7件の罪を認めた。

『Brisbane Times』によれば、不正行為により、2024年4月から5月にかけての3試合で檀崎被告は約1万6000豪ドル(約170万円)、平山被告は約5200豪ドル(約55万円)を得ていたとのこと。

檀崎被告は今回、4月27日のシドニーFC戦や5月9日のアデレード・ユナイテッド戦などで、相手選手に対して故意に危険なタックルを行い、イエローカードを受けることで賭けを成立させていたことを認めたという。

両被告は、対面やLINEで事前に賭けの内容を相談。平山被告は「檀崎が警告を受ける」など、檀崎被告のプレーに関連した賭けを行い、檀崎被告が意図的に実現させることを知ったうえでベットしていた。利益の分配は、檀崎被告が7割、平山被告が3割だったという。

ただ、5月22日のウェスタン・ユナイテッド対メルボルン・シティ戦で1回だけ高額の賭けを試みた際、豪賭博大手のタブコープ社が1選手への多額の賭け金を不審視して受け付けず、警察に通報。これが発覚のきっかけとなった。

弁護人のルイス・ウィンター氏によると、檀崎被告は「深く恥じ、後悔し、罪の重大さを理解している」と述べたうえで、「Aリーグの職業的信頼性と賭博市場の公正性を損なったことを認めている」とのこと。

また、ウィンター氏は檀崎被告が加入した2023年半ばの時点でウェスタン・ユナイテッドはすでに深刻な財政難に陥っており、2024年11月に第一子が誕生したこともあり、檀崎被告が経済的に追い詰められていたと主張した。

「こうした状況下で檀崎は非常に愚かな決断を下してしまった」とウィンター氏。なお、ウェスタン・ユナイテッドはすでに経営破綻しており、先週末にAリーグのライセンスを剥奪されている。

弁護側は罰金刑を求めており、判事も「懲役刑を科す意向はない」と述べたとのこと。両被告の判決は8月22日に言い渡される予定だ。

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