アメリカで開催中のFIFAクラブワールドカップ2025。
今大会唯一のセミプロチームであるニュージーランド1部のオークランド・シティは、24日にアルゼンチン1部ボカ・ジュニオルスと対戦した。
チームの大半がアマチュア選手で構成されているオークランドは、グループリーグ初戦と第2戦でそれぞれバイエルンに0-10、ベンフィカに0-6と大敗を喫し、すでに敗退が決まっていた。
そんな状況下で迎えた最終節。アルゼンチンの名門クラブを相手に、オークランドは見事な戦いぶりを見せた。
試合を通して40本ものシュートを浴びながらも、失点はわずか1に抑え、3本のシュートのうち1本を得点に結びつけて1-1の引き分けに持ち込んだ。
これにより、オークランドは勝点1を獲得して大会を終えた。
ニュージーランドメディア『Stuff』は、この引き分けを「クラブ史上最高の結果」と称賛。
記事によると、同点ゴールを決め、試合のMVPにも選ばれたディフェンダーのクリスチャン・グレイは、現役選手として活動する傍ら、体育教師を目指して教員研修を受けているという。
グレイは試合後、「夢のような瞬間だった」と語り、次のようにコメントした。
「これまで厳しい結果が続いたけど、このチームで、仲間たちとともに戦えて本当に幸せだった。僕たちはこの結果にふさわしいと思うし、少しはリスペクトを得られたんじゃないかな」
同メディアは「このゴールはニュージーランドサッカーの歴史に刻まれるだろう」と締めくくり、グレイの一撃とオークランドの奮闘を称えた。
グループステージ敗退という結果に終わったオークランド・シティだが、この試合は今大会の象徴的な瞬間として、語り継がれることだろう。