J3の高知ユナイテッドSCは29日、秋田豊監督が当日6月29日(日)から休養することになったと発表した。トップチームはこの日から神野卓哉ヘッドコーチが指揮を執っているという。
秋田氏は1970年8月6日生まれの54歳。現役時代は鹿島アントラーズや名古屋グランパスなどで活躍。日本代表として1998年と2002年のワールドカップにも出場した。
引退後は指導者の道へ進み、京都サンガF.C.やFC町田ゼルビアを指揮。2020年に監督へ就任したいわてグルージャ盛岡では、2021年にJ2初昇格を成し遂げたほか、2022年10月から約2年間オーナー社長も務めた(※監督は2022シーズン限りで退任)。
2024年11月に岩手の代表取締役社長兼オーナーを退くと、翌12月、吉本岳史監督が退任した高知の監督に電撃就任していた。
クラブは今回、休養の理由について、選手・スタッフから監督の指導に関して、パワーハラスメントの申し立てがあったことを報告。
ただちにクラブでヒアリングを実施したものの、両者の意見が相違する部分もあるため、クラブとして第三者の弁護士で構成する特別調査委員会を設置し、調査を行うことにしたという。
そのため、調査の結論が出るまでは、監督の練習、試合への参加を見合わせることとなったとのこと。調査結果について改めて報告される。
以下は秋田監督のコメント。
「まず初めに、私の指導に際し、事実、精神的に傷ついた人たちがいることに関して、申し訳ないことをしたと思っており、深くお詫び申し上げます。
私自身はこれまで指導に際し、ハラスメントを意図して行ってきたことはありませんが、結果として、こうした申し立てに至ったことを深く反省し、今後の指導については、精神的に傷つけたり、不快な思いをさせることがないよう、十分に心がけていきたいと思っています。
しかし、ヒアリングの中でクラブ側から聞いた申し立て内容は、事実とは異なると感じるものが複数ありました。
このことについては、特別調査委員会の調査の中でも、しっかりとお伝えしていきたいと思っております。調査の結果が出るまでは練習並びに試合に参加することはいたしません。
せっかくチームも上り調子になってきたところで、このようなことになって本当に申し訳ありません。
スポンサーの皆様やサポーターの皆様、選手並びにスタッフに対して、あらためてお詫び申し上げます」
今季、Jリーグへ初参入した高知ユナイテッドSC。序盤は苦戦したものの、ここ6試合は無敗(なかなか勝てなかったホームで3戦全勝、アウェイでも3引き分け)と調子を上げて8位につけている。
秋田監督の休養が発表された6月29日のホームでのAC長野パルセイロ戦も、終了間際の金原朝陽の決勝弾により1-0の劇的勝利。J2昇格争いに名乗りを上げつつある。