今月3日、韓国で大統領選挙の投票が行われ、翌4日に革新系の最大野党『共に民主党』の前代表、イ・ジェミョン氏の当選が正式に決まった。
韓国メディア『SPORTAL KOREA』によると、イ大統領は、韓国史上初のプロサッカークラブ出身の大統領になるのだそう。
今回の選挙で49.2%の支持率を得て当選した第21代大統領には、サッカーを含むスポーツ界に変化をもたらすと期待されている。
同大統領は城南市長として在任していた2013年、同市に拠点を置いていた当時韓国1部の城南一和天馬が、前年に親会社を運営していた世界基督教統一神霊協会(旧統一教会、現世界平和統一家庭連合)の創設者ムン・ソンミョン氏が亡くなったことを受けて解散。
2013シーズンから市民クラブに転換した同クラブ(2014シーズンから城南FC)のオーナーを務めた。当時の城南には、後にJ1ガンバ大阪へ移籍して活躍するFWファン・ウィジョ(トルコ1部アランヤスポル)が在籍していた。
城南オーナー時代のイ大統領は、城南サッカーセンター(クラブハウス)建設計画を推進するなどチームの強化に尽力した。
この施設は2021年に完成し、当時は企業クラブのクラブハウスと比較しても劣らない先端的な設備で注目を集めた。近年もアトレティコ・マドリーやトッテナムなど海外の名門クラブが訪韓した際に使用されている。
また、大統領選挙期間中には「釜山をeスポーツの聖地にする」という公約を掲げていた。そのほかにも「国民がたのしむスポーツ文化圏拡大」「スポーツ人材開発のための国家支援体制構築」「2036年に全州で夏季五輪を開催」などを約束し、今後は国のトップとしてスポーツに力を入れていく。
近年は急成長する日本サッカーの後塵を拝する状況の韓国。イ大統領の就任で、どのような変化が現れるのか注目だ。