アジアサッカー連盟(AFC)は、中国1部山東泰山に対して今後2年間にわたりAFC主催大会への出場停止処分を科した。
さらに、罰金5万ドル(約740万円)の支払いも命じている。
これは昨季山東がAFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)で途中棄権したことによる制裁だ。
2024-25シーズンのACLEに出場した山東。今年2月19日に韓国で蔚山HDと対戦する予定だったが、この試合を直前で棄権した。
ACLE東地区リーグステージ最終節でのまさかの途中棄権に、同大会に参加したクラブは混乱。
多くの批判が相次ぐなか、AFCは「大会開始後に競技から撤退する参加クラブは、そのすべての試合がキャンセルされ、結果が無効になる」という大会規則5条6項に則り、山東の試合結果をすべて無効にした。
この結果、当初3位でリーグステージ突破を決めていたヴィッセル神戸は5位に転落。決勝トーナメント1回戦の相手がブリーラム・ユナイテッドから光州FCに変更されるイレギュラーが発生した。
その後、神戸は光州に2試合合計スコア2-3で敗れてベスト16で姿を消すことに。山東の途中棄権は日本のクラブにも大きな影響を及ぼした。
7月30日に行われたAFC規律・倫理委員会の会議において、山東の処分が決定。同クラブは2027-28シーズンまでのAFC主催大会に出場できない。
また、山東には5万ドル(約740万円)の罰金処分も科せられたが、神戸は納得できないかもしれない。
昨年10月2日にノエビアスタジアム神戸で行われた神戸対山東の試合で発生した選手・スタッフらによる乱闘騒ぎで、神戸はAFCから1万ドル(約155万円)の罰金処分を下されている。
だが、山東の試合結果が無効になった後も、AFCは神戸に対する罰金処分を解除していない。
この制裁は「試合開催日から30日以内の支払い」という義務があるため、神戸はすでに罰金を支払っている可能性が高い。
しかし、試合結果を無効にされたのにもかかわらず、罰金はしっかりと徴収するAFCの対応に、神戸は腹の虫が治まらないだろう。