
[J2第14節モンテディオ山形3-0大分トリニータ、5月6日、NDソフトスタジアム山形]
山形が3-0で大分を下し、5試合ぶりの白星を手中に収めた。前半25分にFW藤本佳希に頭で先制弾を決めて幸先良くリードを奪った。
思いがこもったダイビングヘッド
前半25分。MF小西雄大が切り返しを入れながら間合いを作り、左足でゴール前へと美しい放物線を描くクロスをペナルティエリアに供給すると、待ってましたとばかりに素早く動き出した藤本がダイビングヘッドでゴール中央に叩き込んだ。
技ありダイビングヘッドで先制点を奪った藤本「先制点がこのチームにいま何よりも大事だと分かっていました。前半は悪くない中で、ここで点が取れるかどうか自分に言い聞かせながら前半プレーしていたので、そういう思いがあのヘディングになったと思います」と、胸を張った。
待望の得点が決まると山形のゴール裏は大きく揺れた。5試合ぶりの先制弾にイレブンは歓喜の輪を作り、この日決勝点を奪ったストライカーは雄たけびを上げて喜びを爆発させた。

チームは白星を挙げらていない中でフォーメーションを変更しながら、勝ち筋を手探りしていた。前節北海道コンサドーレ札幌戦で採用した2トップを配置した3-4-1-2を大分戦で採用。前節は0-1で惜敗したものの、今節は連戦を考慮して前節のスタメン9選手を入れ替えて大勝を飾った。
「(新フォーメーションを)始めてまだ間もないので、細かい部分をもっとすり合わせなきゃいけない部分がどうしてもあります。ただ、大枠のところではみんないまのところ手応えを感じながらやっています。
勝利した山形は勝点16で順位を20チーム中11位となり、J1昇格プレーオフ圏内6位の徳島ヴォルティスと勝点差6に縮めた。2試合分の差に追いつくにはさらなる勝ち星を重ねる必要があり、ここからの追い上げが重要となる。
次節は11日午後2時にアウェイでV・ファーレン長崎と対戦する。青白の背番号11は「僕たちは毎試合勝つしかない。次はアウェイですけど、必ず勝って帰りたい」と今季2度目の連勝を誓った。ここから連勝街道を築いて11季ぶりのJ1復帰を果たす。
(取材・文 高橋アオ)