トゥウェンテ(エールディビジ)のチェコ代表MFミハル・サディレクが命の危機を振り返った。21日、『Voetbal International』が伝えた。
チェコがマルタに対して7-1で勝利した親善試合の翌日にあたる2024年6月8日に事故は起きた。
チェコ代表のイワン・ハシェック監督から午後の自由時間を与えられたサディレクは、チームメイトたちとオーストリアの山岳リゾート地シュラトミングへ出かけ、マウンテン・ゴーカートで遊んでいた。
「ただ楽しくて、笑っていたよ。カートには10歳くらいの子どもたちも乗っていたし、危険はないと思った。でも後で聞いた話では、そこで重傷を負う人も多いそうだ」
山の傾斜を利用してゴーカートを走らせるアクティビティであるマウンテン・ゴーカート。サディレクは子どもの遊びだと思い、気を緩めていたが、思いのほかスピードが出るゴーカートを制御しきれなかった。
砂利道でコントロールを失ったゴーカートはカーブを曲がり切れず、最後は道路わきの溝に投げ出され、同選手はすねを強打した。
「すねが石にぶつかってしった。左足は完全に開いていた」
倒れ込むサディレクを見た観光客たちは急いで同選手に駆け寄り、『ケガを見せて』とズボンの裾をまくり上げたという。現場に居合わせた人々は血だらけになった左足を確認すると、『いますぐに下山するんだ』とサディレクらに促し、救急車を呼んだ。
サディレクは当時について「僕たちがいた場所には救急車もヘリコプターも着陸できなかった。僕たちはそのまま最後の1マイルを運転しなければいけなかった。
無事に下山したサディレクは救急車で病院に搬送された。「2時間以内に手術台に運ばれた」とすぐに治療が行われた。
「外側に35針、内側に30針縫った。医者によると、幸運だったらしい。あと数センチ左にずれていたら、重度の骨折になっていたかもしれない。動脈も損傷していたかもしれない。そうなれば命の危険もあった。背中を石にぶつけて、もっとひどい転倒をしていた可能性もあった。いまごろは車椅子に乗っていたかもしれない。でも、骨も筋肉も大丈夫だった。本当に不思議なくらいだ」
その後、サディレクは今季のエールディビジ第13節のシッタート戦でリーグ戦に復帰。