Jリーグは29日、7月30日(水)に開催される「明治安田Jリーグワールドチャレンジ2025 presented by 日本財団」横浜F・マリノス対リヴァプールFCの試合において、Jリーグフェアプレーパートナーである独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)の協賛のもと、審判員が試合中に小型のボディーカメラを装着する、通称「レフェリーカメラ」を試験的に導入すると発表した。

レフェリーカメラとは、審判員が試合内で胸や耳などのボディーに装着する視点カメラで、審判員の主観的な視点での試合映像の撮影が可能となる。

レフェリーカメラは現在、国際サッカー評議会(IFAB)が審判員のレフェリング技術向上に資する環境を提供する一環で試験的に運用されており、各国で年2回まで試験導入することができるという。

Jリーグは日本サッカー協会(JFA)と連携し、国内で初めてIFABの同制度を活用。明治安田Jリーグワールドチャレンジ2025 presented by 日本財団で試験的にレフェリーカメラを導入することになったとのこと。主審のみが装着する。

Jリーグは試験導入の目的について以下のように綴っている。

■1.レフェリング技術の向上を目的とした指導教材としての活用

海外クラブとの国際試合や重要な試合を担当する審判員のレフェリング基準、ポジショニング、視点、視野の確保、選手とのコミュニケーションなどをよりリアリティをもって学ぶことのできる学習素材として活用する。

■2.審判の重要性の理解促進

審判目線の映像を通して「フェアプレー」を司る審判の難しさや重要性を伝え、理解促進につなげる。また、審判という役割への注目を高め、トップレベルを目指す人材の育成および裾野の拡大につなげる。

なお、先日行われたFIFAクラブワールドカップ2025では、レフェリーカメラによる映像の一部がライブ配信された。

ライブ配信は現時点ではIFABが特別に認めた競技会に限られることや、Jリーグで初の実施で安全な運用に注力すべきことなどから、今回の試験導入では行わないという。

撮影映像は審判員の指導教材として活用するほか、近日にYouTubeのJリーグ公式チャンネル内の公式番組「Jリーグ審判レポート(シンレポ!)」などで一般公開が予定されている。

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