調布市とFC東京は10日、同日付で「包括連携に関する協定」を締結したことを発表した。

FC東京のホーム、味の素スタジアムの所在地として知られる東京都調布市。世田谷区と接する“23区のお隣”の都市として発展し、人口24万人をかかえる。

今回の協定は、地域におけるスポーツ振興や青少年の健全育成、健康・福祉、防災、地域活性化などの分野において相互に連携・協力し、地域社会の持続的な発展と賑わいの創出を図ることを目的としたもの。

また、今協定には、調布基地跡地留保地(調布市西町、味の素スタジアムの南東に近接する国有地)を活用した、FC東京の新たな練習場拠点整備に関する項目も含まれており、2028年度第1四半期の供用開始をめざし、今後、協働して計画を具体化していくとのことだ。

事前予告されていた『重大発表』として、現在小平市にあるFC東京の練習場が、味の素スタジアムのすぐそばに移転することになった。以下は関係者のコメント。

調布市長 長友貴樹氏

「このたび、FC東京との包括連携協定締結に至りましたことを大変嬉しく思っております。

調布市は、これによりこれまで長期にわたり築いてきた両者の強固なパートナーシップをさらに発展させ、まちづくりにおける多面的な効果の創出につなげてまいります。

また、調布市とFC東京が共同で実現を目指す調布基地跡地留保地の活用については、わが市にとっても同エリアの有効利用によりスポーツ振興に留まらない複合的な恩恵がもたらされるものと確信しております。

調整事項はなお多岐にわたるため、現在もさまざまな観点における協議を両者間で継続しておりますが、実り多き成果が期待される本プロジェクトの実現に向け、みなさまのご支援、ご協力をいただきながら取組を進めてまいりますので、ご理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます」

東京フットボールクラブ株式会社代表取締役社長 川岸滋也氏

「このたび、調布市と包括連携協定を締結できましたことを、大変光栄に思っております。

FC東京は、これまでも調布市と深い関係を築いてまいりましたが、本協定を通じて、地域とクラブがさらに一体となり、未来を共に描いていけることを心から嬉しく感じております。

なかでも、調布基地跡地留保地の活用は、FC東京にとって大きな挑戦であると同時に、地域社会に開かれた新しいスポーツのかたちを創造する機会でもあります。育成・強化に加え、防災や福祉、まちづくりとも連携した多機能な拠点整備を通じて、地域のみなさまにとって『必要とされる存在』となることをめざします。

調布市と力を合わせ、このプロジェクトを一歩ずつ丁寧に、そして確実に形にしてまいります。今後とも、みなさまのご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます」

練習場のイメージも動画として紹介されており、FC東京によって整備されるクラブハウスを併設した2面の天然芝ピッチや、調布市により整備される1面の人工芝ピッチ、フットサルコート、テニスコートなどが確認できる。

調布市とFC東京は、これまでの取り組みの延長線上に、より一層の連携を重ねながら、地域とともに歩む新たな拠点づくりに取り組んでいくという。

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