[AFCチャンピオンズリーグ・エリート第4節、FC町田ゼルビア 1-2メルボルン・シティ、11月4日、東京・町田GIONスタジアム]
ホームにメルボルンを迎えた町田は後半アディショナルタイムに痛恨の決勝点を許し、1-2で競り負けた。
この日、右ウィングバックで先発した日本代表DF望月ヘンリー海輝(ひろき)は、右サイドで攻守にわたって献身的なプレーで奮闘し、今大会自身2得点目となる同点ゴールを記録。
それでも、ACLEでのホーム初勝利をサポーターに届けられなかった。
同点ゴールも「素直に喜べるメンタルではなかった」
前節の中国1部上海海港とのアウェイゲームで完封勝利を収め、今度はホームでの勝利を目指していた町田だが、足元をすくわれた。
前半1分に元日本代表DF昌子源主将のオウンゴールで1点ビハインドとなった町田は、いきなり苦境に立たされた。
町田の背番号6は、丁寧に後方からプレスをはがしてくる相手との対戦に手を焼いたと明かした。
「まず、最初のストライドの部分で、相手のサイドバックに対してうまく(プレッシャーに)行くことができなかった。そこは途中、後ろのイボ(イブラヒム・ドレシェヴィッチ)に『行こう』と言ってもらって、改善することができましたが、自分がクロス(の場面)で入れ替わってしまうシーンもありました。一つ、一つの最後の質の部分であったり、イージーミスも多かったので、そういう部分が難しかった部分かなと」
それでも町田は徐々に試合のペースをつかむと、韓国代表FWオ・セフンのポストプレーやサイド攻撃からチャンスをつくった。
そして前半24分に、左サイドを突破した日本代表FW相馬勇紀のクロスから、ペナルティエリア内中央で待っていた望月が左足で合わせて町田が同点に追いついた。
望月は「あれ(ゴールシーン)は前で潰れてくれたオ・セフンとヒロくん(前寛之)のおかげで、自分の前にうまくスペースができたので、あとは僕がどう当てるかだけだった。相馬くんのクロスを含めて、その3人のおかげで取れたシーンだった」と、チームメイトに感謝した。
ゴールネットを揺らした直後、望月は浮かない表情ですぐにハーフウェイライン方向へ走って行った。
「1-1という状況も含めて、なかなか素直に喜べるようなメンタルではなかった。
その後も果敢にゴールへ迫った町田だったが、後半アディショナルタイムに痛恨の失点。ホームでの敗戦にイレブンは肩を落とした。
悔しい敗戦を喫した町田だが、今大会は12チーム中8位以内に入れば決勝トーナメントへ進める。
それでも、町田の背番号6は「それ(8位以内)を意識していたら、どつぼにはまっていくと思う。常に上を目指しながらやることが、このリーグ戦を突破できる大事な部分になる」と気を引き締めた。
町田は9日午後2時からJ1第36節FC東京戦を国立競技場で行う。より多くのファンが集まると期待されるダービーマッチで、再出発の一歩を刻みたい。
(取材・文 縄手猟)

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