FIFAの会長を務めているジャンニ・インファンティーノ氏は、欧州サッカークラブ総会でワールドカップの開催時期を変更する可能性を示唆した。
これまでのFIFAワールドカップは通常7月に開催されており、気温が高い中東地域で行う場合のみ12月へと変更してきた。
2026年は北米3カ国共催(メキシコ、アメリカ、カナダ)、2030年はスペイン、ポルトガル、モロッコ3カ国共催(FIFA100周年記念大会のため、南米のウルグアイ、アルゼンチン、パラグアイでも1試合ずつ開催される)であり、北半球の夏にあたる7月に開催される予定だ。
ただ、2034年は7月の最高気温が40度を超えるサウジアラビアでの開催が決まっているため、再び冬へと移行される可能性が高いと伝えられてきた。
しかしながら、各大会で開催時期が異なる場合、毎回各国のリーグがそれぞれスケジュール変更への対応を余儀なくされてしまう。『Daily Mail』によれば、インファンティーノ会長は今回の講演でW杯の開催時期について言及し、プレーに最適なのは3月か10月だと話したという。
「これはワールドカップだけの問題ではない。全体的に反映しなければならないものだ。
ヨーロッパのいくつかの国において、7月に試合を行うのはあまりにも暑すぎる状況がある。それはおそらく考えなければならないものだ。
スケジュールを最適化する方法はあるかもしれないが、それについては現在議論をしている最中だ。その結論が出てから判断することになる。とにかく柔軟な考え方を持つ必要があるだろう。
世界中で同じ時期に試合をしたいのであれば、おそらく3月か10月が現実的なものになる。
12月には世界のどこかで試合ができない季節が来る。そして7月にも世界のどこかで試合ができない季節が来る。
代表チームが戦う大会、そしてクラブチームが国際的に戦う大会について話す時は、これらすべての要素を考慮して、全員の利益のためにどのような改善ができるかを検討する必要がある」
ただ、3月か10月となれば各国のサッカーリーグが行われている最中であり、もし実際に設定されるとなれば世界中で大きなスケジュール改革が断行されなければならない。
地球温暖化によってサッカーをプレーできる期間が短くなる一方、競技団体としては収益を上げるため試合を増やしたいという状況もあり、FIFAは難しい舵取りを余儀なくされているようだ。