世界的強豪のバルセロナがプレシーズンツアーで日本と韓国を訪れた。

7月27日のヴィッセル神戸戦は、プロモーターの契約違反(日本のヤスダグループとも報じられている)によって中止の危機に陥ったが、神戸の会長でもある楽天の三木谷浩史代表取締役会長兼社長の尽力で無事開催された。

その後、バルセロナは、7月31日にFCソウル、8月4日に大邱FCとの試合を行った。ソウル戦は6万2482人の観客数を記録した一方、大邱戦はスタンドに空席も目立ったとされている。

2021年と2022年にはAFCチャンピオンズリーグにも出場した大邱だが、昨季の韓国1部リーグで12位チーム中11位と低迷。

昇降格プレーオフの末になんとか残留したものの、今季は1部リーグでダントツの最下位に沈んでいる。24試合で45失点(得失点差マイナス21)しており、11位との勝点差は13ポイントもある。

そうしたなか、『startuptoday』は、「なぜバルセロナのアジアツアーを大邱FCで行ったのか」と伝えていた。

バルセロナのアジアツアーを担当した総合プロモーターである韓国のD-Drive社CEOは、こう説明していたそう。

「韓国でのバルセロナ戦がソウルに続いて他の都市ではなく大邱で行われた理由は、スポーツのメガイベントが開催できる大邱スタジアムがあり、他の都市にはない強いスポーツマンシップがあるからだ。両チーム(バルセロナと大邱)とも市民クラブとして同じ情熱を持っている」

ソウルの人口は約960万人、一方、韓国第3の都市ともいわれる大邱の人口は約236万人ほど。

多目的スタジアムである大邱スタジアムは、6.6万人を収容できる。また、大邱国際マラソン大会が例年開催されてきたほか、2026年には世界マスターズ陸上競技選手権大会、2027年にはISSF世界射撃選手権も大邱で行われる。そういったことから、バルセロナの対戦相手に指名されたようだ。

大邱は2部降格の危機に瀕しているが、バルセロナ戦では「大邱の心はバルセロナとともに鼓動してる」「サッカーでひとつになった大邱」「絶対に諦めない。大邱はできる!」などチームを鼓舞する横断幕も掲げられていたそう。

なお、バルセロナは、日韓での3試合の対価として1500万ユーロ(25.6億円)を得る契約だったとも伝えられている。

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