この夏、Jリーグにやって来るかもしれない外国人選手たち(2025年版)
この夏、Jリーグにやって来るかもしれない外国人選手たち(2025年版)

さて、お待たせしました「Jリーグにやって来るかもしれない外国人選手たち(2025夏)。今年の冬に記念すべき10年目を迎えるこの企画。今回は「9.5周年目」となります。

夏の補強に関しては例年「ピンポイントだ!」と分析していましたが、今シーズンはアジアのコンペディションや残留、昇格争いの激烈化に伴い、例年になく激しい動きとなりそうな予感です。

今回も世界各国から、いかにもJリーグへやって来そうなオーラを纏った選手を紹介しております。選びに選び抜いた総勢12名。ぜひご覧ください。

ジョアン・フィゲイレド

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João Vitor Brandão Figueiredo

国籍:ブラジル/マレーシア
ポジション:FW
年齢:30歳
所属:イスタンブール・バシャクシェヒルFK(TUR)

豊かなスピードを活かし、裏抜けや一瞬の隙を突いたシュートでゴールを奪うハンタータイプのストライカー。

かつてはリトアニア、ギリシャ、UAEなどのクラブを転々とし、UAEのアル・ワスルでは後に「ワスルのキング」と呼ばれるUAE代表MFファビオ・リマ(31歳、ブラジルから帰化)らを抑えてエースの立場であった。

現在はトルコ1部リーグの強豪イスタンブール・バシャクシェヒルFKに在籍中。今シーズンは34試合7ゴールと活躍した。

高いパフォーマンスを見せているが、彼の特筆すべき点は国籍にある。つい先日、祖父がマレーシア系であることが「判明」。アジアカップ予選に挑むマレーシア代表入りを果たした。

これまでJリーグの関係者では無名の存在だったが、今や欧州リーグで実績を残したバリバリの実力派提携国枠選手。イスタンブール・バシャクシェヒルFKとは契約を残しているものの、アジアを見据えて大型補強に打って出るビッグクラブが出てくるかもしれない。

今夏の隠れた注目銘柄だ。

【Jに来るかも知れない度】★★

【Jで活躍するかもしれない度】★★★★★

アリ・ソウ

この夏、Jリーグにやって来るかもしれない外国人選手たち(2025年版)
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Ali Sowe

国籍:ガンビア
ポジション:FW
年齢:30歳
所属:チャイクル・リゼスポル(TUR) ※FCロストフ(RUS)からのローン

今シーズンのトルコ1部リーグで36試合19ゴールと活躍した191cmの大型CF。

高い打点のヘディングとゴール前の勝負強さが武器で、独力でゴールをこじ開ける力も兼ね備える。特に今季はPKなしで19ゴールを挙げており、リーグでの評価は高い。

元々の保有元はロシア・プレミアリーグのFCロストフで、ここ3年はトルコのクラブへローン生活をしていた。ロストフとの契約は今シーズン限りで満了し、既にトルコの複数クラブが獲得に動き出している。ただ本人の希望する年俸200万ドル(約2億9000万円)がネックとなっているとのこと。

条件面でのハードルは高いが、ここ数年のパフォーマンスと爆発力は世界レベル。更に「アリ・ソウ」という名前はこの企画のための選手と言っても過言ではないのではないだろうか。

今夏はより上を目指すJリーグのビッグクラブが獲得に動くことも“ありそう”だ。

【Jに来るかも知れない度】★★★

【Jで活躍するかもしれない度】★★★★★

マルコ・レクジャ

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Marko Regža

国籍:ラトビア
ポジション:FW
年齢:26歳
所属:リガFC(LVA)

現役ラトビア代表のハイタワー。

195cmと大柄で、滞空時間の長いヘディングとゴール前でのワンタッチシュートが持ち味。ラトビア出身だが、11歳で家族と共にドイツへ移住。その後フォルトゥナ・デュッセルドルフ、シャルケ04のアカデミーを経て帰国した異色の経歴を持つ。

現在はラトビアリーグの強豪リガFCでプレー。2023年はリーグ戦19試合11ゴールと活躍し、日本のサッカーファンの中ではおなじみとなったベルギー1部リーグのシント=トロイデンVVから獲得オファーを受けたことも。ラトビア代表にもコンスタントに招集されており、直近のW杯予選(アルバニア戦)でも後半途中から出場した。

リガFCとの契約は半年を残すが、年齢も26歳とまだまだ伸び盛りで期待大。前線の迫力不足に悩むJリーグのクラブが獲得しそうなタイプのストライカーだ。

【Jに来るかも知れない度】★★★

【Jで活躍するかもしれない度】★★★

アンドレイ・ブルカ

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Andrei Burcă

国籍:ルーマニア
ポジション:DF
年齢:32歳
所属:フリー ※前所属:バニヤス・クラブ(UAE)

ルーマニア代表として長らく活躍する188cmの大型センターバック。

大柄かつ強面ながら足元の技術に長け、左右両足から正確なフィードを蹴ることが出来る。そのセンスからPKを蹴ることも。 もちろん競り合いの強さも折り紙付きだ。

ルーマニア1部リーグの強豪CFRクルージュなどで活躍した後、2023年にサウジアラビアのアル・オクドゥード・クラブ、今シーズンはUAE1部リーグのバニヤス・クラブでレギュラーとして活躍した。

今夏はバニヤスの体制一新に従い、元セルビア代表FWラザル・マルコヴィッチ(31歳)らと共に退団。現在はフリーの身にある。

現役バリバリの代表選手なので市場価値は高く、既に中国のクラブが獲得オファーを出したとの情報も。だが高い技術とフィジカルが融合した世界レベルのCBとして、Jリーグのクラブも今後獲得に動くかもしれない。

アジアのビッグクラブに在籍する有力なアタッカー相手にも十分通用するタレントだ。

【Jに来るかも知れない度】★★★

【Jで活躍するかもしれない度】★★★★★

ダヴィッド・バブンスキー

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David Babunski

国籍:北マケドニア/スペイン
ポジション:MF
年齢:31歳
所属:フリー ※前所属:ダンディー・ユナイテッドFC(SCO)

2017~2019年に横浜F・マリノスと大宮アルディージャに在籍した経歴を持つ攻撃的MF。名門FCバルセロナのアカデミーで育成され、高い攻撃センスでチャンスを演出する。

大宮を退団後はルーマニアを経てハンガリーリーグへ。強豪デブレツェニVSCなどで活躍し、選手としての価値を上げた。

今季はスコティッシュ・プレミアシップのダンディー・ユナイテッドFCへ移籍。10番を与えられ期待されるも、24試合1ゴール1アシストの成績に終わり、既に今シーズン限りでの退団が発表済みだ。

スタミナ面が課題だが、Jの雰囲気を知る貴重な国際選手。「北マケドニア代表の実力者」としてJリーグへ帰還する可能性は決して低くないだろう。

【Jに来るかも知れない度】★★★

【Jで活躍するかもしれない度】★★★★

トム・ハイェ

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Thom Haye

国籍:オランダ/インドネシア
ポジション:MF
年齢:30歳
所属:フリー ※前所属:アルメレ・シティFC(NED)

ズバッと通す正確な縦パスと状況判断能力に優れ、攻守の要となる187cmの大型セントラルMF。

U-15~21までオランダ代表の常連であり、2024年3月にルーツのあるインドネシアへ帰化し代表入り。以降はほぼ全ての試合に出場し、主将として地味ながら「チームに欠かせない選手」としての現地評価を確立させた。先日行われたW杯アジア予選日本戦でも先発出場している。

昨シーズンにヘーレンフェーンからフリーでアルメレ・シティへ加入したものの、チームは2部へ降格。契約は今夏までであり、フリーで獲得出来る選手の1人だ。

既にインドネシアのクラブが獲得に動いたとの情報も飛び交って来たが、提携国枠として屈指の実力を持った選手。攻守の軸を必要とするJリーグのクラブも黙ってはいないだろう。

【Jに来るかも知れない度】★★★★

【Jで活躍するかもしれない度】★★★★

ロニー・ロペス

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Marcos Paulo Mesquita (Rony) Lopes

国籍:ポルトガル
ポジション:FW
年齢:30歳
所属:SCファレンセ(POR) ※アランヤスポル(TUR)からのローン

右サイドをカットインしてからの左足シュートが持ち味のポルトガル産ウィンガー。

ベンフィカからユース年代にマンチェスター・シティへ青田買いされ、その後はモナコ、セビージャ、オリンピアコスなど欧州の名だたるクラブでプレー。当初見込まれた成長曲線からは逸れてしまった感が否めない一方、ゴール前でキラリと光るプレーは未だに健在だ。

今シーズンはトルコ1部リーグのアランヤスポルからポルトガル1部リーグのSCファレンセへローン移籍。14試合1ゴールと目立った活躍は出来なかったが、保有元のアランヤスポルへ戻る線は薄く、来シーズンもローン移籍かどこかのクラブが完全移籍で獲得する可能性が高い。

市場価値は大幅に下落しており、今夏は前線でのアイデア不足に悩むJリーグのクラブが獲得に動きそう。ポルトガル語を理解できるので、チームのコミュニティに馴染むのが早そうなのも利点だ。

【Jに来るかも知れない度】★★★

【Jで活躍するかもしれない度】★★★

ドゥドゥ・テオドラ

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Luiz Eduardo (Dudu) Teodora da Silva

国籍:ブラジル
ポジション:FW
年齢:25歳
所属:CDナシオナウ(POR)

ポルトガルリーグで長らく活躍する179cmのアタッカー。

元々はブラジルの名門フルミネンセのアカデミー出身。スピードとフィジカルが融合したドリブル突破と繊細なタッチでチャンスを演出するウィンガー、裏への抜け出しを得意とするストライカーとしてもプレー出来るユーティリティー性を持つ。

今シーズンはCDナシオナウで22試合3ゴール2アシスト。主に途中出場が多かったが、アタッカーの名産地であるポルトガルで培ったスキルはJリーグでも十分通用するレベルにある。

ナシオナウとの契約は今季限りで満了することもあり、今夏は攻めのアクセントをつけたいJリーグのクラブが獲得に動くこともありそう。まだ25歳と若く、一気にブレイクすることも予想される“隠れた逸材”だ。

【Jに来るかも知れない度】★★★★

【Jで活躍するかもしれない度】★★★

ステファン・サピッチ

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Stefan Šapić

国籍:セルビア
ポジション:DF
年齢:28歳
所属:ハイデラバードFC(IND)

インドリーグで活躍する身長202cmの超大型CB。

ユース時代を過ごしたセルビアリーグのFKチュカリチュキで主力として長年活躍し、ロシア、ボスニア・ヘルツェゴビナのクラブを経て2024年からハイデラバードFCへ加入。守備陣の中心として活躍してきた。

長年財政問題に苦しんでいたハイデラバードFCは2024年にインド屈指の大手企業「BCジンダルグループ」に買収され、来シーズンから本拠地を首都ニューデリーへ移転予定。今季限りで契約が切れるサピッチの去就も不透明な状況だ。

ほぼ全勝の空中戦はもちろん、水準以上の足元の技術を誇り、運べるCBとして獲得に乗り出すJリーグのクラブも出てくるかもしれない。

インドリーグでは過小評価されている選手の1人であり、獲得出来れば思わぬ掘り出し補強となるに違いないだろう。

【Jに来るかも知れない度】★★

【Jで活躍するかもしれない度】★★★

ラファエル・ストライク

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Rafael Struick

国籍:オランダ/インドネシア
ポジション:FW
年齢:22歳
所属:フリー ※前所属:ブリスベン・ロアーFC(AUS)

オランダ出身で、ADOデン・ハーグのアカデミーで育成された185cmの大型アタッカー。本職は左WGで、スピードとリーチを活かしたドリブル突破からチャンスを演出する。

2022年に帰化したインドネシア代表では大型ストライカー不足の影響もあり、CFでプレーする機会が多い。先日行われたW杯アジア予選の日本戦では後半途中から出場している。

2024年のアジアカップでインドネシア代表の躍進に貢献し、同年9月にAリーグ・メンのブリスベン・ロアーFCへ移籍した。

だがブリスベンでは10試合1ゴールと活躍出来ず、既に今シーズン限りでの退団が決定済み。肝心のインドネシア代表でも本職のCFで年代別オランダ代表招集歴を持つオレ・ロメニー(24歳、オックスフォード・ユナイテッドFC)の“加入”もあり存在感が薄まりがちな状況だ。

フリーであり、提携国枠としてカウント出来るJリーグの強化部が獲得に動いている可能性もあるだろう。端正なルックスでインドネシア国内での人気は抜群。東南アジア進出を狙うJクラブにとっては「一石二鳥」な補強となるに違いない。

【Jに来るかも知れない度】★★★★★

【Jで活躍するかもしれない度】★★

ヴィコ・ドゥアルテ

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Vinicius (Vico)Duarte

国籍:ブラジル
ポジション:MF
年齢:28歳
所属:フリー ※前所属:PSSスマラン(IDN)

イマジネーション溢れる左足からのパスと推進力のあるドリブルが武器のアタッカー。

ブラジルの名門グレミオで育成され、オマーンやブラジル下部クラブを経て今冬にブラジル3部のADコンフィアンサからインドネシア1部リーグのPSSスマランへ移籍。1部残留の救世主として期待されたが、クラブは2部へ降格。その後クラブは延長交渉に挑んだと報じられたが、結局契約満了により退団が発表された。

本職は右WGながら、スマランではトップ下でプレーし、途中加入ながら攻撃の全権を握った。パフォーマンスも悪くなく、今夏は東南アジアを含めた多くのクラブが獲得に動きそう。

市場価値を考慮するとJ2~J3のクラブがリサーチしていてもおかしくはないだろう。

【Jに来るかも知れない度】★★★★

【Jで活躍するかもしれない度】★★★

アドリエル

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Adriel Tadeu Ferreira da Silva

国籍: ブラジル
ポジション:DF
年齢:27歳
所属:シュヴァルツ=ヴァイス・ブレゲンツ(AUT)

2019年にガイナーレ鳥取でプレーした184cmの大型守備的MF兼CB。鳥取では守備的MF起用が多かったようだが、現在はもっぱらCB起用が多い。

鳥取退団後、名門コリンチャンスのBチームなどを経て、2021年からオーストリアへ。持ち味の右足のフィードと攻撃参加、フィジカルを活かした対人ディフェンスの強さで頭角を表している。

現在所属するオーストリア2部、SWブレゲンツでは主力として活躍し、21試合4ゴールとCBらしからぬ得点力を見せたが、チームはリーグ10位と低迷した。

契約が切れる今夏はオーストリア1部のクラブも含めた争奪戦が繰り広げられそう。もちろん過去に在籍したJリーグにも調査をしているクラブがあるかもしれない。28歳になり、中堅となった勇姿をまた日本で見たいものだ。

【Jに来るかも知れない度】★★★★

【Jで活躍するかもしれない度】★★

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