日本代表MF久保建英が所属するスペイン1部のレアル・ソシエダ。プレシーズンの日本ツアーを終えて、スペインに帰国した。

チームは昨季11位に終わり、来季の欧州コンペティション出場を逃し、久保の去就が注目されている。

その久保はチームに対して補強の必要性があると訴えたが、主力MFマルティン・スビメンディをアーセナルに売却した一方、リヨンから28歳のクロアチア代表DFドゥエ・チャレタ=ツァルをレンタルで獲得しただけで、まだ補強は進んでいない。

そうしたなか、『Mundo Deportivo』は、「レアル・ソシエダ、久保の見解に耳を傾けた」と伝えていた。

「チームのキーマンとなった日本人選手は、スビメンディ退団後に最高レベルで戦えるように新たな選手の加入を求めた。

ソシエダは補強に関して不透明な状況が続いていたが、ようやく勢いが実を結びつつあるようだ。

最初の補強としてチャレタ=ツァルが加入した。(リヨンの)ヨーロッパリーグ優勝争いで名声を博しているだけに、これは名誉ある補強といえる。何も問題がなければ、彼の後を継ぐのはゴンサロ・ゲデスだろう。

チーム内でさえ、本格的な補強が行われているのか疑問視されていた時期もあった。スビメンディの移籍金として7000万ユーロ(120億円)が支払われたことを考えると、これは理解に苦しむ。彼はチーム最高の選手の一人であるだけでなく、絶対的な基準でもあっただけに、この喪失は痛恨の極みだった。

ソシエダはこの点で物議を醸す立場にあり、声を上げる人物を必要としていた。

そして、そのためには久保以上に適任者はいなかった。多くの人がバイエルン・ミュンヘンへ移籍すると見ていた彼はチームに残っている。

『それが知りたいんだ。誰が来るか見てみよう。経験豊富な選手や、異なるアプローチを持つ選手も必要だ』と、日本ツアー開始時に久保は大胆に語った。

スター選手が口を開く時は、耳を傾けなければならない。ピッチ上で反応するならなおさらだ。なぜなら、久保は補強不足への反抗から職務を怠ったわけではないからだ。むしろその逆だ。

何が重要かを認識した彼はレベルを引き上げ、プレシーズンのスタートが遅れたことを感じさせなかった。オサスナ戦とレンヌ戦で最高のパフォーマンスを見せ、今シーズン期待されるリーダーとして、ゴールとアシストで、最も圧倒的なパフォーマンスを締めくくった。

久保は、ソシエダファンと同様に、もっと有名な新顔が登場することを期待している」

久保は、日本代表DF伊藤洋輝も所属するドイツの世界的強豪バイエルンへの移籍も噂されていたが、ソシエダに残ることを決意したのだろうか。

そのソシエダは、ウォルヴァーハンプトンの元ポルトガル代表FWゴンサロ・ゲデスの獲得に迫っているとされている。16日の開幕戦までに久保が望むような補強は行われるだろうか。

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