WEリーグの三菱重工浦和レッズレディースは27日、石川璃音、遠藤優、栗島朱里、竹内愛未、猶本光の5選手が海外クラブ等を含む移籍を前提とした準備のためにチームを離れることになったと発表した。
現役なでしこジャパンの21歳DF石川と27歳DF遠藤、そして30歳MF栗島が「海外クラブを前提とした移籍の準備のため」、19歳MF竹内が「海外を含む他クラブへの移籍を前提とした準備のため」、31歳MF猶本が「移籍を前提とした準備のため」のチーム離脱となる。
各選手のコメントは以下の通り(猶本は本人の意向により、移籍先が決まったタイミングでコメント予定)。
石川璃音
「このたび、海外クラブに移籍することを決めました。いつも温かく応援してくださるみなさま、突然のご報告となり、直接ご挨拶できなく心残りで申し訳ない気持ちです。
たくさん悩みましたが、新しい自分に出会うために、今このタイミングで海外に挑戦することを決断いたしました。
まずはクラブ、ファン・サポーターのみなさま、レッズユース出身ではない私を温かく迎え入れてくださり、ファミリーの一員として共に戦ってくださったこと、心から感謝しています。みなさんと共に戦えて私は幸せでした。
私に携わってくださったみなさんのおかげで成長することができました。3年半、本当にありがとうございました。
今までを振り返ってみると、JFAアカデミー福島を卒業した当時、私はこのチームに強く惹かれるものを感じ、迷わず加入を決めました。
私がこのチームの好きなところは、全員が前向きにサッカーを楽しみ、仲間の喜びをみんなで分かち合い、誰かがうまくいかないときは全員で寄り添える、そしてどんな時でも明るい雰囲気でキラキラ笑顔が絶えないところです。
ここで出会ったチームメイトは、私にとってかけがえのない大切な存在です。人としても大好きで、尊敬できるこの仲間と同じチームでプレーできたことは私の一生の宝物です。
そして、ファン・サポーターのみなさんの熱い声援が響くスタジアムが大好きで、毎試合私の楽しみでした。ピッチに立ち、私の3番のユニホームやタオルを掲げて応援に来てくださるみなさんの姿を見るたびに胸が熱くなりました。みなさんの存在が、私の原動力でした。
『もっと成長した姿を見せたい』『一緒に喜び合いたい』『笑顔にしたい』
そう思わせてくれる、大好きなこの“レッズファミリー”がいたからこそ、私はここまで頑張ることができました。
ファン・サポーターのみなさま、パートナー企業のみなさま、クラブスタッフのみなさま、これまで支えてくださったすべての方々に、心から感謝申し上げます。
この決断が間違いではなかったと思えるように、海外の地でも全力で挑戦してきます。
そして、なでしこジャパンに選ばれたときには、ひとまわりもふたまわりも成長した姿で、またみなさんに会えるように頑張ります。
必ず、Bigなプレーヤーになります!
私の大好きな、そしてたくさんの人に愛されているレッズが、これからもずっと輝き続けますように。
本当に、本当にありがとうございました」
遠藤優
「このたび、海外移籍のためチームを離れる決断をいたしました。ファン・サポーターのみなさまに直接挨拶ができず申し訳ございません。
サッカーの街・浦和に産まれ、幼いころから浦和レッズに囲まれて育ちました。
中学1年生で夢だった浦和レッズレディースに加入し、サッカーだけでなく人としても成長させてもらえた15年間でした。
アジアを獲れなかったあの日から、どうしたらもっと強く、巧くなれるかを毎日考えていました。
アジアやその先の世界で戦うために、もっと世界規模でプレーをしたいという気持ちが芽生え、このタイミングで海外移籍を決断しました。
トップチーム昇格直後はベンチにすら入れなかった私が、試合に出たい、スタメンになりたい、このチームで優勝したい、代表に入りたいとモチベーション高く頑張ってこられたのはみなさまの応援のおかげです。いつも心強いサポートをありがとうございました。
『浦和レッズという偉大なクラブで世界を獲りたい』
そのために自分と三菱重工浦和レッズレディースの世界での現在地を確かめたいと思います。
大きな選手になってみなさんにいい報告ができるように頑張ってきます。遠藤優、行ってきます!!!」
栗島朱里
「三菱重工浦和レッズレディースを応援してくださるみなさまへ
このたび、海外移籍をすることになりました。
数年前から漠然と『サッカーを通してまだ見たことのない世界を見てみたい』『まだしたことのない新しい経験をしてみたい』と思うようになりました。
サッカーをいつまで続けられるか、これからの人生をどう生きていきたいかを考えたときに、今がそのタイミングなのではないかと思い、覚悟を持ってこの決断をしました。
埼玉から、浦和レッズというクラブから出たことのない私にとって、この一歩を踏み出すことはとても勇気のいることでした。サッカー選手としても 、1人の人間としても、まだまだ成長したいという想いからチャレンジすることを選びました。
12歳からこのクラブにお世話になり、浦和レッズが私の人生そのものでした。
中学、高校、大学と、授業が終わると急いで浦和へ向かい、夜遅くまでボールを蹴り、大学卒業とともにパートナー企業であるJ:COMさんにお世話になりました。
このクラブで、プロサッカー選手としてプレーすることができて、浦和駒場スタジアムであんなにもたくさんの声援を送ってもらえるようになるとは、サッカーを始めたころには想像もつきませんでした。
浦和駒場スタジアムの応援席で背番号“6”を見つけるたびに勇気をもらい、応援してもらえる幸せを感じ、ここに来てくれているこの方たちのために今日も戦うと心から思ってプレーをしていました。
『栗島がんばれー!』『あかりちゃんナイスー!』
たくさんたくさん聞こえていました。
恵まれた環境でサッカーをさせてもらい、たくさんの方々に応援していただき、サッカーの街・浦和で、大好きな大好きなサッカーを、尊敬できる大切な仲間たちとここまで打ち込むことができて、私は最高に幸せ者です。
世界は広いと聞いたので、まだ見ぬ世界を見に行ってきます!明るさだけが取り柄なので、自分らしさを失わず、どんな経験も自分の糧にするために、自分自身と向き合い、挑戦してきます。
最後に、どんな時も熱く励まし続けてくださったファン・サポーターのみなさま、多大なるサポートをしてくださったパートナー企業のみなさま、チーム関係者のみなさま、本当にありがとうございました。
行ってきます!」
竹内愛未
「このたび、三菱重工浦和レッズレディースから離れることになりました。
まずは、自分の力を出し切れずチームに貢献できなかったことごめんなさい。そして、ファン・サポーターのみなさまに直接ご挨拶できず申し訳ありません。
このクラブで育った私は大切な大切な仲間に出会うことができ、人の温かさ、愛情、思いやりに触れることができ「竹内愛未」という人間ができ上がりました。
もっとこのチームで成長を続け、みんなと喜ぶ瞬間を味わいたかったです。
ですが、まだ私の夢がすべて叶ったわけではありません。今までの経験を原動力に次のステージで頑張ってきます!
ジュニアユースから加入しここまでご指導くださった指導者のみなさん、私をサッカー選手にしていただきありがとうございました。
クラブ関係者のみなさま、パートナー企業のみなさま、ファン・サポーターのみなさん、たくさんのご支援を賜りましてありがとうございました。
浦和駒場スタジアムのピッチから見た景色、頂いた声援は忘れません」
2022-23、2023-24とWEリーグを連覇した浦和レッズレディースだが、2024-25シーズンは3月に楠瀬直木監督を電撃解任した影響もあってか3位に終わっていた。
なお、楠瀬氏は、2025-26シーズンから悲願の初優勝を達成した日テレ・東京ヴェルディベレーザの監督に就任。浦和からなでしこジャパンMF塩越柚歩が移籍することも発表されている。