2022年1月からスコットランドの強豪セルティックでプレーしてきた日本代表FW前田大然。

昨シーズンは33ゴールと大活躍したが、今シーズンはここまで2得点にとどまっている(リーグ戦ではわずか1得点)。

27歳の前田は、この夏に他クラブへの移籍で個人合意に達していたものの、セルティックの都合で破談になったとされている。

そうしたなか、かつてブラックバーンやニューカッスルでプレーした元スコットランド代表FWケヴィン・ギャラハーは、『Sunday Post』でこんな持論を展開していたそう。

「前田はどうしたのか。 昨季得点王は先週のUEFAヨーロッパリーグで酷いプレーを見せ、ハーフタイムに交代させられた。

ブレンダン・ロジャーズ監督は、実現しなかった移籍でストライカーの気持ちが揺らいでいたことをよく理解していた。

前田は新たな挑戦に胸を躍らせていたはずだが、それが突然消えた。経験上、こうした状況では選手に多少の気まずさが生じる。

チームメイトに近々移籍すると示唆していたかもしれないし、ひそかに別れを告げていた可能性すらある。

だから、それが実現しなかった時には気まずい空気が生まれ、選手自身もその責任を一部感じる。気持ちが落ち込み、パフォーマンスが低下する。監督も不振を無視できない以上、悪循環に陥るのだ。

前年に30点以上決めていようと関係ない。

試合で精彩を欠けば、ベンチで仲間がプレーする姿を見守ることになる。それがサッカーだ。その状況が続けば、選手たちから少しからかわれることもある。あちこちで小言を言われるかもしれない。そうなった時、それに対処できる精神力が必要だ。

大然にとって残念なことだが、状況を改善させる魔法の杖など存在しない。頭の中は『もし』でいっぱいかもしれないが、どれだけ頭の中で考えても、実際に起こらなかった事実は変わらない。

どれほど辛くても、それを頭から追い出さねばならない。なぜなら、解決策は、自分の調子を取り戻すために懸命に努力することだから。そうすれば、全てが楽になり始める。

もしチームに入らなければ、戻るために全力を尽くせ。もし出場機会を得てもゴールを奪えないなら、走り続け、スペースを見つけ続け、シュートを打ち続けろ。

そのうち一発がゴールになり、また走り出すだろう。

結局のところ、それが君の最も得意とするものだ。それが、6万人のファンが君の名を歌う理由であり、夏に他クラブが君を獲得しようとした理由なのだ。

そうでなければ、どうするつもりだ?もし1月まで落ち込んだままでいるつもりなら、監督はそれを見抜いて他の選手を探すだろう。

サッカー選手の人生は短い。大然は27歳、まさにピークの時期で日本代表選手でもある。だから、この3ヶ月を無駄にしたくないはずだ。

サポーターとの関係を損なうリスクもある。サポーターは選手に一貫性を求める。彼らが最も気にするのは試合で起きること。

スターであるストライカーが監督やクラブ幹部とどう接しているか、家族とのプライベートな問題など、表に出ない事情などは彼らには見えないのだからね」

気まずさがあるかもしれないが、その状況は自ら打開するしかないとのこと。

セルティックは10月2日にELブラガ戦を戦う。

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