ー素晴らしいライブでした。今回が初来日ですが、ステージの感想を聞かせてください。
フェスごとにいろんな印象を受けるんだけど、オーディエンスがとても集中して聴いてくれていた感じが印象的でした。他の国だとクレイジーに騒いだりするお客さんも多いので。
ーあなたが歌手になったきっかけは?
14歳の時、YouTubeにカバーソングをアップしていました。最初は軽い気持ちで投稿していたんだけど、それがいつの間にか自分の周りで話題になって、そこから真剣に考えるようになったんです。
ーでは、シンガーとしてのスタイルはどのように作られていったんでしょう?
いろんな音楽に影響を受けているから、それらの要素を自分の中にも取り入れています。お父さんがヒップホップやR&Bが好きだったから子供の頃はよく聴いていました。次第にボサノバ、ジャズ、インディー・ロックも聴くようになって、そこからの影響もあると思います。
ーあなたの経歴で面白いなと思ったのが、グレッチェン・パーラトやエスペランサ・スポルディングなど、ジャズ・シンガーにハマった時期があったとか。彼女たちのどんなところに影響されたんですか?
もともとお爺ちゃんの影響でジャズを聴き始めて、その流れで彼女たちの音楽を知りました。

Photo by Kazushi Toyota
ーいろんな曲がありますけど、自分にとってハイライトだと思う曲は?
「Confidently Lost」です。自分でもパフォーマンスするのが好きな一曲なんだけど、
その理由はマイアミからロサンゼルスに引っ越してから初めて書いた曲だから。私にとって人生のターニングポイントだったし、環境も一新されて大きな刺激になりました。この曲を歌っていると、自分がどこから来たのかっていう感情を思い起こさせるんです。
特定の人をミューズにしようとは思っていない
ー今日の衣装もすごく素敵でしたけど、選んだポイントは何だったんでしょうか?
今ちょうどアジアツアー中で、いろんな国に行ってるんですが、国ごとにカラーやマテリアルなど変えてステージ衣装を作ってくれてるLisa N. Hoangというデザイナーがいて、今日の衣装も日本用に特別に彼女が作ってくれたんです。
ー周りからセクシーと言われることについてはどう感じていますか?
もちろん褒め言葉として受け取っています。セクシーとは必ずしも身体のことだけを指すものでもないし、私は音楽でセクシーさを表現しようと考えているから、自分のやりたいことがよく伝わってるなと思うし、みんなにそういうメッセージを受け取ってもらえるのはいいことだと思う。あとライブ中は音楽をパフォーマンスするときに感じる自然な気持が溢れてくるので、それが結果的にセクシーに見えたのなら嬉しいです。

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ーもしあなたが自分でフェスを主催するとしたら、どんなフェスにしたいですか。
新しいソウル・ミュージックを体現するようなフェスがいい。
ー誰をヘッドライナーで呼びたいですか?
私ね(笑)。あとは今一緒に世に出ている同世代のダニエル・シーザー、ジョルジャ・スミスとか。
ーあなたが尊敬しているミューズは誰かいますか?
特にいないですね。意識的に作らないようにしてるというか。なぜなら無意識のうちにその人を好きになりすぎるとマネしようとしたりとか、影響を受けすぎてしまうものだけど、それ以上に私には影響源がたくさんありすぎるから。ドレスの選び方やパフォーマンスの内容まで、いろんな人からちょっとずついいところを取り入れたいという気持ちがあるので、特定の人をミューズにしようとは思っていないです。

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