ポケットナイフから時計、各種ボードゲームまで、奇妙なアイテムの一部を紹介

米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の元スター選手で、俳優としても活躍したO・J・シンプソン(70)の元妻ニコール・ブラウンさんと彼女の友人ロナルド・ゴールドマンさんが遺体となって見つかった、通称「O・J・シンプソン事件」。シンプソンは無罪を言い渡されたものの、のちに強盗の罪で有罪となり9年近く収監されていたが、2017年10月に仮釈放された。


シンプソンのNFLスーパースター時代のグッズは腐るほどあるが、それと同じぐらい、いやそれ以上に、裁判関連のアイテムがある。2017年、ロサンゼルスのCoagula Curatorial Galleryに登場したポップアップミュージアムの陳列品から一部を紹介しよう。

その1:O・J・が所有していたものと同じ、1994年型の白のブロンコ
O・J・シンプソン事件、裁判関連の珍アイテム5選

フォード ブロンコ(O.J. Simpson Trial Museum)

「もっとも目を惹くのは、ギャラリーの前に停まっている1994年型のフォード ブランコでしょう。あの車は象徴的ですよね。事件の代名詞です。これは実際の車ではありません。O.J.が所有していた1994年型ブロンコからは、血痕の証拠が発見されました。その車はロサンゼルス警察に押収されて、のちに廃棄されました。もう1台、1993年型のブロンコもあります。そちらはアル・カウリングスが所有していたもので、逃走に使われました。現在はO.J.の元エージェント(マイク・ギルバート氏)が所有しています。でも、この(展示されている)車は、ただのブロンコです」(ミュージアムを主宰したアダム・パパガン氏)

その2:ブートレッグのTシャツ
O・J・シンプソン事件、裁判関連の珍アイテム5選

ブートレッグTシャツ(O.J. Simpson Trial Museum)

「ミュージアムでは80枚のO.J.のTシャツを展示しています。
屋台や土産物店で販売されていた者もありますが、ほとんどはDIYの手作りです。自分で印刷して、裁判所の前で販売していたんですね。Photoshopもない、テクノロジーが普及する前の時代ですから、本当にDIYのグラフィックデザインです。『O.J.を釈放せよ』と言うのもあれば、『O.J.は殺人者だ』というのもある。でも多くのTシャツが、彼の有罪に疑問を呈する当時の風潮を反映しています」(パパガン氏)

・寄せ書きの看板からマニアックなボードゲームまで(写真)

その3:ポケットナイフ

「記念品として作られたポケットナイフですね。O.J.とブロンコのイラストが描いてあって、『1994年6月17日、O.J.最後のラン』と書いてあります。実際に逃走があった日です。eBayでオリジナルのパッケージを見たことがありますが、缶に入っていて、表にはO.J.の逮捕時の顔写真と『缶入りジュース』[訳注:ジュースはO.J.の愛称]と書いてありました。そもそも誰が作ったのかは見当もつきません」(パパガン氏)

20年間隠されていた看板

その4:手作りの看板

「この看板はロッキンガムの家の門にかけられていたもので、『O.J.大好き』という文字と、人々の署名や『あなたはこれからもずっと私のヒーローです』という寄せ書きがしてあります。カーチェイスの末に彼が逮捕されたとき、人々はこの看板に『ジュース愛してる』とか『32番は永遠に不滅だ』とか寄せ書きをしました。みんなが署名し終わると、当時10代だった兄弟がそれを盗んで、車で逃走しました。それから20年間ずっと兄弟のベッドの下にしまわれていたんですが、その兄弟の1人からFacebookに連絡がきて、ミュージアムに展示したいかと尋ねられました。
ですから、これはまさに歴史の一部です。裁判当時の、人々の生の声が反映されている遺物なんですよ」(パパガン氏)

その5:シンプソンにインスパイアされたボードゲーム

「存在が分かっている4つのボードゲームのうち、3つを所有しています。OJopolyというゲーム、実は未開封なんですが、O.J.をテーマにしたモノポリーと思われます。。パークプレイスがロッキンガム・アヴェニュー(O.J.の邸宅があった場所)になっていたりとかね。Squeeze the JuiceはO.J.の弁護団の一員としてプレイするゲームで、O.J.からできるだけ金を搾り取れるかを競います。Trial of Centuryだけは持ってないんですよね。The People vs O.J.Simson Trivia Gameはいわゆるトリビアクイズですが、問題は裁判に関する内容になっています」(パパガン氏)
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