【写真を見る】流出した女子バレーボールチームの「不適切写真」
アダルト動画サイト・Pornhubはこの法律に対し、ユタ州住民がサイト上で動画をストリーミングできないようブロックした。ユタ州の人々がログオンすると、私が法律上の問題を説明する公共広告(PSA)が表示される。大の大人はPSAの回避に手こずっているだろうが、きっと10代男子には楽勝だろう。ティーンはテクノロジーなどお手の物、VPNを使ってどんなコンテンツ規制も回避する術を心得ている。
VPNを使えば、ユーザーはIPアドレスの位置情報を変更できる。親族に10代の子がいるいる人なら、子どもたちがVPNを使って海外アニメのストリーミングしているのはご存じだろう。10代の子は私のPSAを目にした途端、瞬時にユタ州の年齢確認条件を回避できる。ユタ州の中年太りのオジサン政治家は、VPNの存在を聞いたことがないのだろうか? お粗末な年齢確認システムが問題解決になるとお思いのようなので、おそらくご存じないのだろう。
私がユタ州の法律に反対している理由も、まさにVPNの問題だ。アダルト業界の知人と同じように、私も未成年者には――1人残らず――自分のコンテンツを見てほしくない。これまでずっと言ってきたように(この先も言い続けるだろうが)、「アダルト」コンテンツと呼ばれる所以はそこにある。

Pornhub(GETTY)
第一に、意志あるところに道は開ける。盛りのついた若い子が他人の免許証を盗んでアップロードし、アダルト素材を閲覧する可能性は十分ありえる。10代はいつだっておかしなことをするものだ。ヌきたいがために窃盗に走る者もいる。ひそかな快楽のために親のクレジットカードを拝借する者もいるだろう。これは避けて通れない。
我が子の盗みに気づかない親御さんは多い。完璧な親など誰もいない。物価上昇・高インフレ・家賃高騰の時代、多くの親御さんは四六時中働き詰めで、子どもの気まぐれにいちいち目を光らせている暇はない。
こうした問題は簡単に解決できる。未成年者向けに製造されたスマホやパソコンがあれば、ポルノに限らずあらゆる形態のアダルトコンテンツをブロックできる。親御さんがこうした機器を子どもに与えれば、多忙な時でも子どもがポルノを見ることはないと安心できるだろう。
ポルノ企業もこうした対策を支持している。当然、Pornhubもだ。ポルノに反対する活動家は、大手ポルノ企業が未成年者にポルノを見せて儲けているとふれ回っているが、それは間違いだ。プラットフォームに子どもがアクセスするとビジネスには悪影響なので、大手ポルノ企業は望まない。そもそも子どもは購買力がないので、理想的な消費者とは言えない。さらに言えば、子どもがアダルト系プラットフォームにアクセスすれば、延々とメディアで叩かれ、政治家から非難を受けることになる。
福音派キリスト教はこうした主張に反論している。

2022年5月3日、ユタ州ソルトレイクシティの州議会前で、中絶の権利支持を訴える人々(GEORGE FREY/GETTY)
未成年者の関与はポルノ業界にとって有害だ。だが私たちが子どもをアダルト動画から遠ざけたい最大の理由は、不快極まりないからだ。10代の少年が私のポルノを見ているなど、考えただけで吐き気がする。きっと同業者も同じ気持ちだろう。
私たちがユタ州をはじめとする厳格な法律に反対するのは、問題解決につながらないからだ。ティーンイエイジャーは年齢確認システムを簡単に回避できる。
ポルノ業界はこうした事態を望んでいない。全体としてインターネットはうんざりするほど荒れまくりで、20年間も醜態をさらし続けている。政治家はとうの昔にこうした問題を解決して、子どもたちを守る最善策を練っておくべきだった。そうすればアダルト業界も諸手を挙げて賛同しただろう。
関連記事:米有名ポルノ女優が語る、Pornhubを題材にしたNetflixドキュメンタリーに出演した理由
from Rolling Stone US