米ポッドキャストのホスト、元サッカーコーチによるセクハラを告発

メディアパーソナリティであり、『Call Her Daddy』のポッドキャストホストとして知られるアレックス・クーパーは、自身のドキュメンタリー『Call Her Alex』の中で、2013年から在籍したボストン大学女子サッカーチームでの3シーズンにわたって経験したとされるセクシャルハラスメントについて告発している。

この作品はトライベッカ映画祭で初公開され、クーパーは当時の監督ナンシー・フェルドマンが自分に「異常な執着」を示し、言葉による不適切な発言や身体的な接触を含む「極めて不快な」やりとりがあったと主張している。

「2年生のときに、すべてが本当に変わりました」と、クーパーは『Vanity Fair』によるドキュメンタリーの中で語っている。「彼女が私に他のどのチームメイトよりも明らかに執着し始めているのを感じました。でもそれは、『君はすごいからスタメンにしてあげよう』というような前向きな関心じゃなかったんです。私が誰と付き合っているのか知りたがったり、私の体についてコメントしたり、とにかくふたりきりになろうとするような、そういうものばかりでした」

クーパーはまた、ボストン大学から全額授業料免除の奨学金を受けていたため、こうしたハラスメントを受けても、選択肢や訴える手段が限られていると感じていたと述べる。「彼女の言うことを聞かなければ、私は終わりだったんです」と彼女は言い、「抵抗しようとするたびに、『従わなければ結果があるかもよ』と脅されていました」と続けた。クーパーは、フェルドマンとのやりとりを記録した文書を大学に提出したが、「彼らは『彼女は解雇しない。ただし奨学金はそのままでいい』とだけ言いました。調査すらなく、私の経験をわずか5分で全否定したんです」

Rolling Stoneがボストン大学およびフェルドマンにコメントを求めたが、現時点では回答は得られていない。

ドキュメンタリーの中でクーパーは、フェルドマンが彼女の恋愛関係などの私生活に過度に踏み込もうとしたとも証言している。「まるで狂ったようなゲームでした。『プレーしたいなら、性生活について話して。夜の授業に送ってあげるから、車にひとりで乗りなさい』みたいな」と彼女は言う。「それから私はできるだけ彼女と接触しないようにしました。別の道を使って練習に行ったり、ミーティングではできるだけ離れて座ったり。本当に、彼女とふたりきりになるのを避けるためなら何でもしました」

ある場面では、クーパーと元チームメイトのアレックス・シュロボームが、試合のビデオレビュー中にフェルドマンがクーパーの体に関するコメントをした場面を回想する。「私のビデオを5秒ごとに巻き戻して、髪型や体について話すんです」とクーパー。「『その脚を見て。みんな、ユニフォーム姿のアレックスを見て』なんて言うんですよ」

クーパーと両親が最終学年を前に法的措置を検討した際、相談した弁護士はその道のりの厳しさを警告したという。「『正直に言えば、何年も引きずられることになります。それがあなたの人生になりますよ』と言われました」と彼女は振り返る。ただし、弁護士たちは「これは明らかにセクシャルハラスメントの事例だ」とも認めた。

結局クーパーは最終学年にはサッカーをプレーしなかった。フェルドマンは2022年に引退し、同年12月11日にはボストン市から「ナンシー・フェルドマン・デー」が制定されている。「私は強い怒りを感じていました。監督に対して、大学に対して、そしてこうしたことを可能にしたシステムに対して」とクーパーは語る。「この経験によって受けた心の傷の深さは、誰にも想像できないと思います。私が心から愛していたものが、彼女によって耐えがたいほど苦痛なものに変えられてしまったんです」

from Rolling Stone US